来てしまった。
苦しくなることはわかっているのに。
でも、気になってしまってしょうがなかった。
凛帆が私に何を残してくれたのか。
ピンポーン。
「希咲ちゃん、来てくれたのね」
音を立ててドアを開けてくれたのは凛帆ママだった。青色のニットに身を包み、髪は少し乱れている。
「凛帆ママ。昨日はごめんなさい。逃げ出しちゃって」
「いいのよ。こちらこそ、ごめんね。ちゃんと希咲ちゃんの気持ちを考えていなかった」
頭をポンポンと撫でてくれた。人肌、ずっと恋しかったんだ。
「いいんです。少し凛帆に会えたので」
涙は零れ落ちそうだけど、俯きながらも堪えて口を開き続ける。
「昨日、凛帆の部屋を片付けていた時に希咲ちゃん宛てのものが見つかったの。見る?」
「見させてください」
怖いし、苦しいけど、ここで見なかったら、私はもう凛帆と繋がれない気がした。



