コインランドリーの入り口の前に立ち、看板を見上げる。
店内から漏れる橙色の灯り、営業時間と店名が書かれた自動ドア、透明なドア越しに見える並んだ数台の乾燥機。
午後五時前に点き始めたネオンの灯りで浮かぶ『ウォッシュ』という文字は、店内とは違って青白い光だった。
今日もここであの人に会えると思うと、緊張して唾をごくりと呑み込む。
一歩踏み出すと、自動ドアが静かにスマートに左右に開いた。足元には青と白の、色も生地も清潔なマットが敷かれている。
橙色の灯りが視界いっぱいに広がった瞬間、
「いらっしゃいませー」
低くもなければ高くもない聞きやすい男性の声が聞こえた。
「こんにちは」私は男性の顔を見て挨拶をする。
「こんにちは。今日もいらっしゃい」
彼は掃除をしていた手を止め、私を見下ろして微笑んだ。
優しく円を描く長い眉、栗色のくせのある髪、大きくも細くもない特徴のない目だが穏やかで優しい髪色と同じ瞳の色と、その眼差し。
そして雑巾を持つ健康的な肌色をした指は、細いのにごつごつしているのがわかる。
暫くぼうっと彼の指先を見つめていると、
「今、一番左端の下段が空いてるからそこを……って。どうした、ぼーっとして」
彼の声にハッとして、私は目の前にいるあの人ーー日川さんを見上げた。
店内から漏れる橙色の灯り、営業時間と店名が書かれた自動ドア、透明なドア越しに見える並んだ数台の乾燥機。
午後五時前に点き始めたネオンの灯りで浮かぶ『ウォッシュ』という文字は、店内とは違って青白い光だった。
今日もここであの人に会えると思うと、緊張して唾をごくりと呑み込む。
一歩踏み出すと、自動ドアが静かにスマートに左右に開いた。足元には青と白の、色も生地も清潔なマットが敷かれている。
橙色の灯りが視界いっぱいに広がった瞬間、
「いらっしゃいませー」
低くもなければ高くもない聞きやすい男性の声が聞こえた。
「こんにちは」私は男性の顔を見て挨拶をする。
「こんにちは。今日もいらっしゃい」
彼は掃除をしていた手を止め、私を見下ろして微笑んだ。
優しく円を描く長い眉、栗色のくせのある髪、大きくも細くもない特徴のない目だが穏やかで優しい髪色と同じ瞳の色と、その眼差し。
そして雑巾を持つ健康的な肌色をした指は、細いのにごつごつしているのがわかる。
暫くぼうっと彼の指先を見つめていると、
「今、一番左端の下段が空いてるからそこを……って。どうした、ぼーっとして」
彼の声にハッとして、私は目の前にいるあの人ーー日川さんを見上げた。

