短歌じゃないけど



 歌集を投げて 洞窟のなかに転がした 春をまつ霞のように 目を閉じてうたいあっている

 (題: 一つ一つを聞いて)




 チョコを容れる袋だとわかっていても吐く
 好きな人を前にした時間

 (題: うつむく)




 誰もいないうちにと部屋の茶がしを
 つまむと腐りかけてる
 中だけ先に腐る菓子に取り繕った部屋の中、
 座ったわたしがとけている