昨日の夜、新田と木村から心配◯INEが届いた。二人共、足の怪我について深く聞いてこなかった。ただ、『大丈夫か? 無理するなよ』とだけ。
今日で朝練も終了。そして、レギュラー選出試合期間の結果、新田と木村がレギュラーに。俺は、選ばれなかった。
「新田、木村! 俺の分まで頑張れ!」俺は、二人の背中を叩いた。
「川崎……」
「・・・」
「なんだよ……そんな顔すんなって!」
結果は、分かっていたけどやっぱり悔しい……
「俺、職員室に用事あるから、先に教室行ってて」
俺は、二人と別れ職員室に向かった。
「川崎」
笹野と……石黒? この二人が一緒にいるとこ初めてみたかも……
周囲もそう思っているのか、あっちこっにから視線を感じる。
「あのさ……おい! 藍衣! ちゃんと礼言いたいんだろ!」笹野は、後ろに隠れている石黒を俺の前へ押し出した。
石黒は、俺を見ると固まってフリーズしてしまう。
「石黒?」俺が近付くと石黒が後退る。それを笹野が、逃げないよう腕を掴んだ。
「こ……この前、パンありがとう!」石黒は、後ろ手に持っていた花束を差し出した。
あの花束、石黒だったんだ……
「あ……ありがとう」俺は、石黒から花束を受け取った。
「どうしても礼がいいたかったんだって。ありがとうな」笹野は、石黒の肩を組んだ。
「その……これ君が大事に育てた花だろ? 切っちゃうと可哀想だから、最後まで育ててあげてよ。俺で良ければ、花壇見に行くし」
石黒は、沸騰するんじゃないかってくらい顔を赤くし「……吸引…妖怪のくせに……」ブツブツいい、笹野の足に蹴りを連打した。
「あはは、藍衣〜〜痛い痛いからやめて〜〜」笹野は、石黒の足を掴んで止めさせた。
貶されてるのか? デスられてるのか?
「え!? 何……なんで?」
河東! なんか嫌な予感……
「なんで石黒が川崎に花束渡してんの?」
「ああ、川崎がパンくれた礼だって」笹野は、あっという顔をした。
「え!? 川崎から貰ったことないのに? 石黒! 俺には? 花束くれたことない!」支離滅裂な河東。
「……おまえ、花を雑草って言ったからあげない」石黒は、プイっと顔を背けた。
「……そ…そんなこと言ったか?」
「言った!」また、プイ顔背ける。
「だからって川崎に渡すなよ! 川崎! 俺のパンは?」情緒のおかしい河東。
あははは……予感的中!
*
昼休み教室。突然、河東と石黒が俺の席にやってきて「川崎、アネモネ(赤)が咲きました。花言葉は……『君を愛する』で……」石黒は、教室に小さなプランターを持ってきて饒舌に花の説明をし出した。
「川崎! 牛乳好きだよね? はい! それと焼きそばパンもあるよ」何故、俺の好みを知ってるのか、モノをあげることにこだわる河東。
「・・・」絶句する俺。笹野をチラッと目線をやると、ニヤニヤして目線を逸らした。
笹野! 何かされたらいえっていったの君だよな! 面白がってるじゃないか!
「今、俺が花の説明してるから邪魔するな!」
「俺にも説明しろよ! つーか川崎は、俺の友達なんだよ!」
「俺の!友達だ!」
一体、君たち何マウントですか?(カオス)

