【流出映像】図書館の防犯カメラに、様子のおかしい学生が映っていた―市ヶ谷・外堀沿いの大学で起きていること―

   *

 美容外科クリニックの広告を見て、ますます私とは異世界の話だと感じて、ブラウザを閉じる。
 その瞬間、パソコンの壁紙に設定していた時計が目に入った。

 私は、思わず「あっ」と声を上げる。
 すっかり、外堀の情報を集めるのに集中しすぎて時間が経つのを忘れてしまった。
 今日は、5限に桐谷教授のゼミがある。
 そろそろ出なければ間に合わない。

 私は、ノートパソコンの電源を落とし、スリーブケースに包むとバッグの中に押し込んだ。
 ハーブティーを淹れている時間はない。
 机の上に散った筆記用具やノートをまとめてバッグに入れると、私は立ち上がった。
 
「……行かなきゃ」