転生したらチートアイテムが弱すぎて詰んでしまいました

「それでは試練を開始する。」

 気がついたら、周りが見渡せるほど明るくなっていたようだが、ランプや、炎のようなものは見当たらない。
 中は祠のようになっていて、いかにも異世界のダンジョンのようだ。
 しかし、ゲームでいうオブジェクトみたいな仕掛けは大してなさそうだな。

「ガチャッガチャーーーーーー」

「何だあれは?」

 そこにはクイズ番組でよく見るような机とまるばつボタンみたいなものが置かれていた。

「試練って、クイズのことか?」

「今からお前には問題を答えてもらう。
 簡単なものも出していくが、全てがそうだとは言えない。」

 まじかーークイズかーーーーー。
 異世界で言う試練ってクイズなのか?
 もっとアクションとか謎解きとかそういうのじゃなくて?
 まあ、謎は解くけど、なんか絶対違うやつだ。

「一回答えられなかったら、上に刺さっている棒が抜かれる。
 2本抜かれたら天井が落ちてくる仕組みだ。」

 命懸けか。
 でもこういうのって大体1回目じゃわからないから、何回も繰り返して解いていく感じだよな。
 だが、さっきまでやったあの地獄をもう何回もやり直すのか?
 そもそも復活する保証があるわけではない。
 なにしろ死ぬのもそんなに楽なことではない。 
 一度味わったら忘れられないあの痛み。
 うっ、ダメだ..
 考えるだけでさっきの傷口がズキズキしてくる。

「考えてももう戻ることもできないのだ。
 早く席につきたまえ。」

 もう時間はないみたいだ。
 待て?明るく考えてみれば悪くない話だ。
 最強の武器がもらえるんだぞ?
 あんな弱い武器じゃなくて、きちんとしたこの世界の武器が。
 いいことじゃないか?
 それから俺は何も言わずに、席に着いた。
 その瞬間、席から縄が出てきて締め付けられ、身動きができなくなった。
 逃げるなということみたいだが、元々逃げる気なんてない。

「まず、この世界で魔王に一番近いものと言われている三大悪魔はマンラ、アリディテだが、あと一つの名を答えてもらおう。」

 きた!この問題、俺がやってたゲームと同じ設定みたいだ。もう1人は…

「スコンベルだ!」

「あっている。では、次の問題だ。」

「よし!来い!」

「この国の王の名前を答えてもらおう。」

「誰だよ!俺がそんなこと知ってると思ってんのか!」

「答えられないようだな。では、」

「ガーーーーーーガタガタ」

 天井に張り付いたような巨大な棒が、少しずつ抜かれている。
 抜かれきった頃には、さっきまで頑丈そうに見えた天井が、急に不安定になってきている。
 くそっ間違えてしまった。
 こんなことなら先に女神にこの世界の情報を聞いておくべきだったのか?
 あんな意味のないヒントだけくれやがって。
 次は異世界基礎知識であってくれ。
 これで答えれたら超激アツだぞ!

「異世界で言われている、世界三大発明は?」

 わかっかんねー!
 俺がやってたゲームでそんなんあったか?
 発明品なんて何個もあったから、どれが三大発明とか分からねーぞ?
 一番それっぽいやつを3つ言っておくか。
 意外とアニメだとこう言うので当たるもんだからな。

「ウエポン製造機、ヒールポーション、クリアイヤリング!」
 
「ハズレだ。この世界の話ではない。
 異世界でのことを聞いているのだ。」

「くっっそーーーーーーーー!」

 適当に言ってワンチャン当たるかなって思ったけど当たらなかった。
 まあ、一応この世界にこの名前のアイテムはあるのか。
 やはり、そんな簡単に上手くいく世界ではないようだ。
 ていうか、まず、
 異世界って何だ?ここって異世界じゃないのか?

「ギギーガー……ガタガタガタガダガダ」

「ぐわぁぁーーー」

俺は落ちてきた天井に押しつぶされ見事にぺちゃんこになったようだ。




「起きて…起きてください」

 また生き帰ることができたみたいだ。

「起きてくださいってば」

 さっきと同じくだりか。
 このくだりは3回目だ。

「また死んでしまったようですね。」

 やはり、さっきの出来事で死んでしまったようだ。
 俺はまたあの地獄をやり直さないといけないみたいだな。

「それでは、セーブポイントまで行きますか?」

「え?!」