転生した特典が鼻かんだティッシュよりしょぼすぎる!〜ゴミ武器はゴミとしてぶん投げる〜

「チュピチュピチユー」

「ん?」

 気がついたら部屋の窓からは日光が差し込んでいた。
 もう夜が明けたみたいだ。
 
「なんだ、もう朝なのか」

 腹は別に減ってないし、朝食は別に抜いても大丈夫だな。
 どうせ無料だと言っても、あまり遠慮がなさすぎるのも迷惑かもしれないな。
 今日はノートに書いてあることをいっぱい覚えて実践できるようにするぞ!
 何だノートが下に落ちてるじゃないか。

「よいショッ」

 とノートを拾い、机において、俺は椅子に座りノートを開いた。
 まずは、前に覚え掛けだったあの技から覚えるか。

「えっと、これか。

ロウウインド
 この技を使うと、ちょうど使い手の下半身の位置に半径15メートル範囲で、うちわ程度の風が起こります。
 やり方は、右手の中指、小指をたて、左手の親指と繋げ、足膝の高さまで前を向きながら下ろします。
 そして技を唱えると、ちょうどスカートの位置に風が起こり、半径15メートル範囲にいる人のスカートを全て捲ることができます..」

 何だこの技。全然役に立たなさそうだな。
 何だよスカートが捲れるって。
 とりあえずやってみるか。
 えっとまず、右手の中指と、小指をたてて、左手の親指につなげるのか。
 やってみると思ったよりもぎこちないな。
 小指と中指なんて面積が小さいから、滑りやすくて結構難しいな。
 それから、足膝の高さまで手を下ろして、前を向くのか。
 簡単な動きだが、ちょっと態勢的にきついな。
 そして最後に、

「ロウウインド」

 そう言うと、

「ひゅーーーー」

 確かにちょうど下半身のところに風が吹いた。

 ………いやだからなんだ?
 風が吹いても、こんなしょぼい風しか吹かないのか。
 そりゃまあ、スカートくらいは捲れるかもしれないが、全く使い物にならない。
 何ならいっそこの部屋が吹き飛ぶくらいの威力は欲しかったな。
 次も見てみるか。

クローズカット
 この技を使うと、ちょうど使い手が見ている人に向かって刃が飛び出します。
 やり方は、右手の薬指と小指を、そして左手の人差し指を擦り合わせ、相手に向かって指を指します。
 そして技を唱えると相手の服に向かって刃が飛び出し、相手の服を切り裂くことができます。
 とりあえず部屋には誰もいないから使うことはできないか。
 なんか二つとも思ってた技じゃなかったな。
 もっと炎が出るとか、水が出るとか、そういうのじゃないのか。

「そうか!思い出した!
 俺この時期は小学校の半ばくらいで、ちょうど最初の思春期だったからこんなんばっかり考えていたんだ。
 だから最初の方は、こんなラッキースケベを狙っているみたいな技しかないのか」

 でも自分から出すのはラッキースケベじゃないし、この時の俺は矛盾しているって教えてやりたいよ。
 逆にそこまで論破みたいなことしてきたらキモいな。

 しかもよく考えたら、このノートいろんな人に見られてたけど、ここも見られてたった考えると恥ずかしいな。
 あとポーズとかも、実際やってみるとやりにくいし、この頃の俺はだいぶいい加減だったみたいだな。
 でも最後の方は、確かもっと強い荒技だった気がするな。
 何となく覚えているが、雷を呼び寄せるみたいな最強技もあった気がする。
 ってことは、これはまさに俺の望んでたチートアイテムなんじゃないのか?
 そう思うとウキウキするぜ。
 今日は後1つくらい覚えてみるか。
 でも、まだ使い慣れていないからあんま危ないやつだと何が起こるか分からないし、今日のところはこういうタイプの技だけを覚えておくか。
 じゃあ最後にこれを覚えよう。

ヒュマントランスペアレント
 この技を使うと、自分が見ている人が透けて見えるようになります。
 やり方は、右手の甲と、左手の薬指と親指の第一関節をくっつけ、それから離して相手の方へ向けます。
 そして技を唱えれば、どんな人でも透けて見えるようになります。

 やっぱりまた同じ類いのやつか。
 これは服が透けるっぽいが、どうせ服を切り落とせるならわざわざ透けさせる意味なんてなくないか?
 まあ、バレずに服を透けさせたいときのために、覚えておいても損はないか。
 名前を見て思ったけど、安直すぎるな。
 ロウウインドは、低い風だし、クローズカットは服を切るだからな。
 小学生ぽさを感じるな。
 懐かしすぎてたまらない。
 しかも、転生した時にこのノートを持っていたってことは、前世で死ぬ時もポケットに入れてたってことか。
 結構最近まで書いてたみたいだしな。

「ぐぅーーーー」

 すごい腹減ったな。
 よし。食堂まで行ってた部屋に行くか。
 
「ついたらそこで技の実践だ!」