深夜のパーキングエリアで怪事件!
幽霊ライダーあらわる?!
長距離トラック運転手の間で、最近広まっている噂がある。
A県内のパーキングエリアに、幽霊ライダーが出るという話だ。
幽霊ライダーが乗っているのはスズキ、バンディット250。
明るいオールレッドの塗装をされているが、ジェネレーターカバーが大きく割れている。
そのため、「事故にあったのか?」と思い、トラック野郎たちの目を引くらしい。
乗っている男も赤いジャケットにヘルメットと赤尽くしで、「かっこつけてる割には立ちゴケでもしたのか?」といういで立ちだという。
これだけならズボラなライダーがいたものだ、ということだけだが、彼が幽霊ライダーと知られるようになったのは一つの事件がある。
おせっかいな男が、顔見知りのトラック仲間たちとタバコをふかせていると、そのバイクに気づいた。
前職はバイク整備士だったという彼はおせっかい心を燃やして、「オイル漏れてねえか、見てやってくる」と仲間たちに言い残し、声をかけにいった。
十数秒後、彼の悲鳴が響き、仲間たちは彼を見た。
ライダーの足元に、ヘルメットが落ちていた。
そして、胴体の上には何も乗っていなかった。
運転手の話では、話しかけても無反応だったため、軽く小突いたら「頭が外れた」のだという。
首無しライダーは男達の視線をよそに、黙ってヘルメットを拾い上げ、頭の上に乗せると、そのまま走り去っていったという。
「その場にいた全員が見たんだから、幻覚とかじゃねえ。俺達全員トラック転がしてんだ、酒なんか飲んじゃいなかった」
と本記者に語る男は、
「もう二度と、知らねえやつに話しかけたりしねえよ」
と断言した。



