生い立ち
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西岡 竜也は、自営業(建築)の父と、十歳年下の母の間に、三男として生まれた。
二人の間には喧嘩が絶えなかったが子どもは多く、兄が二人、姉が一人、妹が二人いる。
西岡 竜也が二歳の時、腕から血を流した母親が「夫に切り付けられた」として自ら通報する事件が起きている。
警官が捜査したところ怪我は自傷とみられ、被害届は出されなかった。
同様の事件は母が失踪するまで合計で十四回起きている。
五歳の時、西岡 竜也は、三歳の幼児をブランコから突き飛ばすところを見られている。
八歳の時、西岡 竜也の母親が失踪する。これ以来、父親が家に帰らない日は、隣人の老婆が西岡 竜也の夕食を作ることがあったという。
十歳の時、西岡 竜也の通っていた学校で飼っていたうさぎが殺された。
血まみれの耳が西岡 竜也の下駄箱に放置されていたが、西岡 竜也を虐めていた同級生の仕業ということで指導を受けている。
十二歳の時、隣人の老婆が死亡する。第一発見者は西岡 竜也だった。死因は老衰とされている。
関根 真理子は、会社員の父親と公務員の母親との間に、長女として生まれた。
妹が一人いる。
幼少期から就職して家を出るまで、一貫して公営住宅に住んでおり、家族仲は悪くなかった。
週末には家族揃って近所のショッピングモールで買い物をする姿が目撃されている。
関根 真理子が三歳の時、両親は公園で遊んでいたはずの関根 真理子の姿が消えたとして、捜索届を出している。
三日後、関根 真理子は公園に隣接する古びた神社の境内にぽつんと佇んでいるのを見つかっている。
不審者による連れ去りとみられたが、本件は未解決のままである。
九歳の時、関根 真理子の通う小学校で少女の投身自殺があった。
遺族感情もあり、事故として処理された。
十三歳の時、関根 真理子の通う中学校で首吊り自殺があった。
自殺者はクラス内でも目立つ人気者の少年であって、突発的な衝動によるものとみられた。



