⑥【映像文字起こし資料】
番組名:『夜汽車の旅情』
放送:平成2年1月18日 深夜24:45~
コーナー:雪の宿に灯る湯けむり ― 熱志甫温泉東湖館
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00:00~ オープニング
【SE:列車の走行音 → 風の音】
ナレーション
井伊出連峰から吹き下ろす冬の風が、相津盆地を白く染める。
その北側、北潟市のはずれに、ひっそりと灯を守る一軒の宿がある。
今夜は、雪に閉ざされた里の湯――熱志甫温泉東湖館を訪ねる。
【映像:雪原を走るローカル線。遠景に薄青い山並み】
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00:40~ 到着シーン
【映像:粉雪の舞う駅前、送迎車が発車】
レポーター(女性)
こんにちは。取材は一月。ご覧の通り一面の銀世界です。
ここ北潟市の端にある熱志甫温泉は、盆地の北風を真正面に受ける場所。
車でほんの数分走ると、時代が少し戻ったような建物が見えてきました。
【映像:木造三階建ての外観、格子窓に積もる雪】
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01:20~ 館内紹介
【SE:戸を開ける音、廊下のきしみ】
ナレーション
大正の初めに創業した東湖館。
木の香りを残す廊下は迷路のように続き、窓の向こうには静かな庭園が広がる。
レポーター
歩くと床がやさしく鳴くんです。
なんだか建物に「おかえり」と言われているみたいですね。
【映像:中庭の池、雪吊り、湯上りの客の後ろ姿】
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02:00~ 開湯の由来
ナレーション
この湯を開いたのは、鉱山で富を築いた佐藤貞平。
湯元を掘った折、地中から“竜骨”が現れたという不思議な言い伝えが残る。
レポーター(小声で)
その竜骨は、裏手の神社に祀られていて、三年に一度だけ拝めるそうです。
雪の夜に聞くと、少し神秘的ですね。
【映像:社の屋根に積もる雪、鈴の静止画的カット】
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02:40~ 温泉と料理
【SE:湯の流れる音】
レポーター
こちらが大浴場。外は氷点下でも、湯は驚くほどやわらか。
湯けむりの向こうに、冬の庭がぼんやり見えます。
ナレーション
夕餉には川魚の塩焼き、郷土鍋、手打ちそば。
盆地の冬を越えるための、素朴で力強い味だ。
【映像:料理アップ、囲炉裏風の間】
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03:20~ 宴会場
【映像:舞台付き大広間】
レポーター
こちらが自慢の大宴会場。正面に立派な舞台があります。
忘年会の季節には、地元の方でいっぱいになるとか。
仲居(インタビュー)
「雪降ってる日でもお客さんの声ェ響くと、宿がなんだかあったげくなる気ィすんだよなァ。」
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03:50~ 夜の情景
【映像:行灯の灯、廊下の長い影】
ナレーション
夜、宿は静かな呼吸をはじめる。
風の音、湯の音、遠くで鳴る柱のきしみ。
それらすべてが、この家の古い時間だ。
レポーター
外に出ると、雪が音を吸い込んでしまって……
まるで世界に宿だけが浮かんでいるようです。
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04:20~ 新館の話題
ナレーション
取材当時、近くにはホテル仕様の新館が建設予定。
しかし本館の趣は、これからも守られていくという。
女将の声(インタビュー)
「どんなに時代が変わっても、ここは人が“ただいま”と言える宿でいたいんです」
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04:50~ エンディング
【映像:夜明けの相津盆地、遠く井伊出連峰】
ナレーション
井伊出連峰を背に、相津盆地の北の端で湯けむりを上げる東湖館。
雪の一月、ここには確かに、あたたかな時間が流れていた。
【SE:列車の警笛 → フェードアウト】
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〈文字起こしメモ〉
•撮影:平成2年1月12~13日
•天候:降雪・積雪約120センチ
•協力:熱志甫温泉東湖館、北潟市観光課
番組名:『夜汽車の旅情』
放送:平成2年1月18日 深夜24:45~
コーナー:雪の宿に灯る湯けむり ― 熱志甫温泉東湖館
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00:00~ オープニング
【SE:列車の走行音 → 風の音】
ナレーション
井伊出連峰から吹き下ろす冬の風が、相津盆地を白く染める。
その北側、北潟市のはずれに、ひっそりと灯を守る一軒の宿がある。
今夜は、雪に閉ざされた里の湯――熱志甫温泉東湖館を訪ねる。
【映像:雪原を走るローカル線。遠景に薄青い山並み】
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00:40~ 到着シーン
【映像:粉雪の舞う駅前、送迎車が発車】
レポーター(女性)
こんにちは。取材は一月。ご覧の通り一面の銀世界です。
ここ北潟市の端にある熱志甫温泉は、盆地の北風を真正面に受ける場所。
車でほんの数分走ると、時代が少し戻ったような建物が見えてきました。
【映像:木造三階建ての外観、格子窓に積もる雪】
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01:20~ 館内紹介
【SE:戸を開ける音、廊下のきしみ】
ナレーション
大正の初めに創業した東湖館。
木の香りを残す廊下は迷路のように続き、窓の向こうには静かな庭園が広がる。
レポーター
歩くと床がやさしく鳴くんです。
なんだか建物に「おかえり」と言われているみたいですね。
【映像:中庭の池、雪吊り、湯上りの客の後ろ姿】
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02:00~ 開湯の由来
ナレーション
この湯を開いたのは、鉱山で富を築いた佐藤貞平。
湯元を掘った折、地中から“竜骨”が現れたという不思議な言い伝えが残る。
レポーター(小声で)
その竜骨は、裏手の神社に祀られていて、三年に一度だけ拝めるそうです。
雪の夜に聞くと、少し神秘的ですね。
【映像:社の屋根に積もる雪、鈴の静止画的カット】
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02:40~ 温泉と料理
【SE:湯の流れる音】
レポーター
こちらが大浴場。外は氷点下でも、湯は驚くほどやわらか。
湯けむりの向こうに、冬の庭がぼんやり見えます。
ナレーション
夕餉には川魚の塩焼き、郷土鍋、手打ちそば。
盆地の冬を越えるための、素朴で力強い味だ。
【映像:料理アップ、囲炉裏風の間】
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03:20~ 宴会場
【映像:舞台付き大広間】
レポーター
こちらが自慢の大宴会場。正面に立派な舞台があります。
忘年会の季節には、地元の方でいっぱいになるとか。
仲居(インタビュー)
「雪降ってる日でもお客さんの声ェ響くと、宿がなんだかあったげくなる気ィすんだよなァ。」
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03:50~ 夜の情景
【映像:行灯の灯、廊下の長い影】
ナレーション
夜、宿は静かな呼吸をはじめる。
風の音、湯の音、遠くで鳴る柱のきしみ。
それらすべてが、この家の古い時間だ。
レポーター
外に出ると、雪が音を吸い込んでしまって……
まるで世界に宿だけが浮かんでいるようです。
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04:20~ 新館の話題
ナレーション
取材当時、近くにはホテル仕様の新館が建設予定。
しかし本館の趣は、これからも守られていくという。
女将の声(インタビュー)
「どんなに時代が変わっても、ここは人が“ただいま”と言える宿でいたいんです」
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04:50~ エンディング
【映像:夜明けの相津盆地、遠く井伊出連峰】
ナレーション
井伊出連峰を背に、相津盆地の北の端で湯けむりを上げる東湖館。
雪の一月、ここには確かに、あたたかな時間が流れていた。
【SE:列車の警笛 → フェードアウト】
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〈文字起こしメモ〉
•撮影:平成2年1月12~13日
•天候:降雪・積雪約120センチ
•協力:熱志甫温泉東湖館、北潟市観光課


