雨と傘と君と

「上崎、俺のこと好きなの?」

 自習室のカーテンが揺れている。真夏みたいに爽やかな風が窓から吹き込み、絹本の髪を手遊ぶように揺らしている。
 それを、俺は眺めていた。眺めているだけだった。
 絹本は返答をしない俺に痺れを切らしたようで、「ちゃんと俺の顔見ろよ」と言って俺の胸倉を掴んだ。引き寄せられるように足が前に出て、反射的に絹本の背に手が回って、恐る恐る上を向けば彼の顔が近づいて、それで――