問題。
次の命題の逆、裏、対偶を述べよ。
またその真偽を述べよ。
x=2 かつ y=3ならば、xy=6
答え。
逆:xy=6 ならば、x=2 かつ y=3
裏:x≠2 またはy≠3ならば、xy≠6
対偶:xy≠6ならば、x≠2 またはy≠3
逆は偽。正しくない。x=3 、y=2でもxy=6になる。
裏も偽。x=3 、y=2ならxy=6。xy≠6ではない。
対偶は真。正しい。
ちなみに、すぐに「逆に」という言葉を使う人がいる。
日本語としては意味が通じればいいのかもしれないけど、数学的には間違った使い方をしている場合が多い。
夜。僕は自分の部屋で机に向かっていた。
結花理さんに会うようになってから、実は、僕自身の気持ちも上向いていた。やる気が出てきていた。
だから家でもきちんと勉強するようになっていた。次の日にまた、結花理さんに会えることを楽しみにしながら。
数学の問題集に取り掛かっていた時。
「入るぞ」
声がした。父親が部屋に入って来た。
「きちんとやってるか?」
「はい」
僕は計算の手を止めて父親の方に向き直った。
今日はいったい何を……
「これ」
父親が僕にレポート用紙を差し出してきた。
「この前、吸血鬼のことについて訊いてきただろう」
「は……はい」
「吸血鬼によく似た症例に関する記録があった。東西ドイツ統合後に旧東ドイツの研究所から発見された物だ」
「え?」
声が出ていた。
「原文はドイツ語だったから、翻訳して要点をまとめておいた」
まさか……僕のために?
僕はその書類を受け取った。
「実際にこんな物があるとは思わなかったがな……ここに書かれていることが事実だとすれば、吸血鬼っていうやつも一種の伝染病かもしれない。ならば、医学的に研究してみる価値はある。きっかけはどうあれ、お前が医学に興味を持ってくれたならそれでいいと思っている」
そう言って、父親は僕に背を向けた。
「あ……ありがとうございます」
僕は父親の背中に向かって礼を言った。
父親が足を止めた。
「吸血鬼と言えば……」
父親が僕の方を振り向いた。
でも。
「いや、何でもない」
そう言って、父親は部屋を出て行ってしまった。
何が言いたかったんだろう……
一瞬だけ思った。でも、そんなことより……
嬉しかった。父親が僕の頼み事に応えてくれたのは、初めて、かもしれない。僕の記憶の限りでは。
僕は広げていた問題集とノートを片付けて、そのレポートを読み始めた。
父親がまとめてくれたレポートにはこんなことが書かれていた。
「1940年、東ヨーロッパの山岳地帯で村人が何者かに襲われ血を吸われると言う事件があった。
更に血を吸われた住民も凶暴化し、他の住民を襲った。
軍が出動して被害にあった村人を保護し、研究所に収容した。
村人たちの一部は狂暴化が進行し、多くはすでに人格を失っていた。
人間としての知性を保ち、コミュニケーションができる者もいたが、その性格は利己的で、時には残忍な言動を露呈することもあったという。被害前の彼らの人格についての記録はないが、被害後に人格が大きく変わってしまったものと推測される。
どちらのタイプにも共通していたのは、食物として血液のみを摂取し、その身体能力、運動能力は極めてが高かったという点だ。
また中には特殊な臭気を発して人に幻覚を見させ、催眠を誘発させることができる者もいたという。
特に知性を持ったタイプの者はその能力を獲物の捕獲に利用していたと考えられる。
検査の結果、村人の血液から未知のウイルスが発見された。
研究所ではこのウイルスが身体の変化の原因とだ推測し、それを培養し、研究した。
またその感染源を特定するために軍による近隣の山林の調査も行われた。
山中の洞窟内で巨大なコウモリが目撃されたという情報もあったが、捕獲には至らず、結局感染源の特定はできなかった」
レポートに記載された記録はここまでだった。
その後に父親による考察も書き加えられていた。
「この記録が発見されたのは1990年の東西ドイツ統合後だが、記載されている内容は1940年頃の物だ。ヨーロッパが第二次世界大戦の戦火に包まれる時期だ。1945年にドイツは敗戦し、その後東西に分裂、その交流は途絶える。そのためこの被験者および保存されていたであろう血液やウイルスがその後どうなったかはわからない。
ナチスの支配下にあった当時のドイツはこの被験者を兵器として活用するために研究していたのかもしれない。つまり通常の人間の能力をはるかに超える身体能力、運動能力を持った戦闘員を作るためだ。恐ろしいことだ。幸いなことにそれが実用化されたという記録はない。並行してその治療法や予防法も研究されていたかもしれないが、その結果についての記録もない」
続けてこう書かれていた。
「世界中に吸血鬼伝説はある。吸血鬼化の原因がウイルスによるものだとすれば、太古からその感染者がいたことになる。私見になるが、もしそうだとすれば、どこかでその抑制力が働いていたということだ。ウイルスに対抗できる体質、免疫を持っている者が一定数いたということだ。さもなければもっと大勢の吸血鬼が発見されてもいいし、極端な話、世界中が吸血鬼だらけになってしまっていてもいいはずだ」
そして最後に。
「そんな治療法や免疫力について研究する機会に恵まれれば、それはそれでやりがいのあることだと思う。甲斐がそういう視点で吸血鬼に興味を持つなら、父として応援する」
そうあった。嬉しかった。
父親が……あの父親がここまで調べてくれるなんて……
でも……
結花理さん。
結花理さんは、結花理さんの吸血鬼化は、父親のレポートと同じ症例なのだろうか?
確かに、今の結花理さんには牙があって、血を吸う。でも……
身体能力、運動能力が高い。
結花理さんはどうだろう。僕といる時には特にそう感じさせるようなところはない。
体育の授業は見学だった。だから……わからない。
性格は狂暴。
そんなことはない。むしろ無口で、穏やかだ。今のところ……
幻覚を見させ、催眠を誘発させる。
そんなことは、しない。していない……
僕は、どうすればいい?
結花理さんに父親のレポートのことを話すべきか。
結花理さんはどう思うだろうか。結花理さんの希望になるだろうか。
前に、結花理さんに医者に相談することを勧めた。僕の父親が医者だからと……
その時は、結花理さんに拒絶された。はっきりと。
でも……
「結花理さんの吸血鬼化がウイルスによるものならば、医学の力で治療できる」
この命題の逆は。
「医学の力で治療できれば、吸血鬼化はウイルスによるものである」
数学的には、逆は真とは限らない。でも、正しいような気がする。
裏は。
「吸血鬼化がウイルスによるものでなければ、医学では治療できない」
数学的には正しくない。そうだ。偽、であって欲しい。そうでなければ……
対偶は。
「医学で治療できなければ、吸血鬼化はウイルスによるものではない」
そう……なのか……
そもそも、「吸血鬼化が医学の力で治療できる」、ていう命題自体が、真なのだろうか……
わからない。
わからない。でも……それでも。
翌日。
いつものファミレス。いつもにボックス席。
僕の分のパスタを注文した。
そして……それから。
隣に座っている結花理さんに、言ってみた。
「あの……実は、父親が、その……吸血鬼……みたいな症例の報告を見つけてくれて……」
結花理さんが僕の方を見た。
「……昨日、僕にそれを見せてくれたんだ」
結花理さんは、黙って僕を見ている。
「そんな症例があったら探して欲しいって、頼んであったんだけど……」
話してる僕の方がドギマギした。自分の心臓の音が大きくなるのがわかった。
「で……吸血鬼、ていうのもウイルスによる伝染病かもしれないって……父親がそう言ってて……」
結花理さんの目つきが鋭くなった、ような気がした。
このまま話し続けていいのか……そんな思いが過った。でも。
「前にも言ったんだけど……もしそうなら、結花理さんも、やっぱり、きちんと病院で診てもらった方がいいんじゃないかと思って……その、治療法があるんじゃないかな、て……」
言ってみた。思い切って、言ってみた。
結花理さんは、そのまましばらく僕の方を見ていた。そして……前に向き直って、うつむいてしまった。何も言わずに。
僕はそのまま結花理さんの横顔を見つめた。
結花理さんは……顔を上げない。何も答えない。
後悔……が、沸いてきた。
言ってしまった。
言ったけど、吸血鬼化が治療できるっていう保証は、どこにもない……
結花理さんは、前にもはっきりと、「いや」って言った。
それなのに、僕は……
謝る代わりに、僕は結花理さんの顔の前に僕の左腕を差し出した。
「それはそれとして……いつもの……」
結花理さんがまた僕の方を見た。
「いいよ……僕のパスタはまだだけど」
そう言って、笑いかけてやった。
結花理さんの目が細くなった。
結花理さんがうなずいた。そして、マスクを外して、僕の腕に口を付けた。
その時。
僕たちが座るソファの向かい側。ソファの上、隣のボックス席との仕切りの衝立の、その上。
そこに、スマホを持つ手が現れた。
え?
そう思った、次の瞬間。
その横に、顔が現れた。
「動画、ばっちり撮らせてもらったよ」
その顔が言った。
その顔は……僕たちのクラスメイトの男子。確か、拓海、ていう……
そして。
「あんたたち、ある意味お似合いよね」
そう言いながら、僕たちの席の脇の通路に現れたのは……美羅。加志摩美羅。
結花理さんを騙して公園に呼び出した、首謀者。
結花理さんが、僕の腕から口を離した。
「そんなところにキスするんだ……信じられない」
加志摩美羅が薄笑いを浮かべた。
そして、結花理さんを見ながら、言った。
「変態」
次の命題の逆、裏、対偶を述べよ。
またその真偽を述べよ。
x=2 かつ y=3ならば、xy=6
答え。
逆:xy=6 ならば、x=2 かつ y=3
裏:x≠2 またはy≠3ならば、xy≠6
対偶:xy≠6ならば、x≠2 またはy≠3
逆は偽。正しくない。x=3 、y=2でもxy=6になる。
裏も偽。x=3 、y=2ならxy=6。xy≠6ではない。
対偶は真。正しい。
ちなみに、すぐに「逆に」という言葉を使う人がいる。
日本語としては意味が通じればいいのかもしれないけど、数学的には間違った使い方をしている場合が多い。
夜。僕は自分の部屋で机に向かっていた。
結花理さんに会うようになってから、実は、僕自身の気持ちも上向いていた。やる気が出てきていた。
だから家でもきちんと勉強するようになっていた。次の日にまた、結花理さんに会えることを楽しみにしながら。
数学の問題集に取り掛かっていた時。
「入るぞ」
声がした。父親が部屋に入って来た。
「きちんとやってるか?」
「はい」
僕は計算の手を止めて父親の方に向き直った。
今日はいったい何を……
「これ」
父親が僕にレポート用紙を差し出してきた。
「この前、吸血鬼のことについて訊いてきただろう」
「は……はい」
「吸血鬼によく似た症例に関する記録があった。東西ドイツ統合後に旧東ドイツの研究所から発見された物だ」
「え?」
声が出ていた。
「原文はドイツ語だったから、翻訳して要点をまとめておいた」
まさか……僕のために?
僕はその書類を受け取った。
「実際にこんな物があるとは思わなかったがな……ここに書かれていることが事実だとすれば、吸血鬼っていうやつも一種の伝染病かもしれない。ならば、医学的に研究してみる価値はある。きっかけはどうあれ、お前が医学に興味を持ってくれたならそれでいいと思っている」
そう言って、父親は僕に背を向けた。
「あ……ありがとうございます」
僕は父親の背中に向かって礼を言った。
父親が足を止めた。
「吸血鬼と言えば……」
父親が僕の方を振り向いた。
でも。
「いや、何でもない」
そう言って、父親は部屋を出て行ってしまった。
何が言いたかったんだろう……
一瞬だけ思った。でも、そんなことより……
嬉しかった。父親が僕の頼み事に応えてくれたのは、初めて、かもしれない。僕の記憶の限りでは。
僕は広げていた問題集とノートを片付けて、そのレポートを読み始めた。
父親がまとめてくれたレポートにはこんなことが書かれていた。
「1940年、東ヨーロッパの山岳地帯で村人が何者かに襲われ血を吸われると言う事件があった。
更に血を吸われた住民も凶暴化し、他の住民を襲った。
軍が出動して被害にあった村人を保護し、研究所に収容した。
村人たちの一部は狂暴化が進行し、多くはすでに人格を失っていた。
人間としての知性を保ち、コミュニケーションができる者もいたが、その性格は利己的で、時には残忍な言動を露呈することもあったという。被害前の彼らの人格についての記録はないが、被害後に人格が大きく変わってしまったものと推測される。
どちらのタイプにも共通していたのは、食物として血液のみを摂取し、その身体能力、運動能力は極めてが高かったという点だ。
また中には特殊な臭気を発して人に幻覚を見させ、催眠を誘発させることができる者もいたという。
特に知性を持ったタイプの者はその能力を獲物の捕獲に利用していたと考えられる。
検査の結果、村人の血液から未知のウイルスが発見された。
研究所ではこのウイルスが身体の変化の原因とだ推測し、それを培養し、研究した。
またその感染源を特定するために軍による近隣の山林の調査も行われた。
山中の洞窟内で巨大なコウモリが目撃されたという情報もあったが、捕獲には至らず、結局感染源の特定はできなかった」
レポートに記載された記録はここまでだった。
その後に父親による考察も書き加えられていた。
「この記録が発見されたのは1990年の東西ドイツ統合後だが、記載されている内容は1940年頃の物だ。ヨーロッパが第二次世界大戦の戦火に包まれる時期だ。1945年にドイツは敗戦し、その後東西に分裂、その交流は途絶える。そのためこの被験者および保存されていたであろう血液やウイルスがその後どうなったかはわからない。
ナチスの支配下にあった当時のドイツはこの被験者を兵器として活用するために研究していたのかもしれない。つまり通常の人間の能力をはるかに超える身体能力、運動能力を持った戦闘員を作るためだ。恐ろしいことだ。幸いなことにそれが実用化されたという記録はない。並行してその治療法や予防法も研究されていたかもしれないが、その結果についての記録もない」
続けてこう書かれていた。
「世界中に吸血鬼伝説はある。吸血鬼化の原因がウイルスによるものだとすれば、太古からその感染者がいたことになる。私見になるが、もしそうだとすれば、どこかでその抑制力が働いていたということだ。ウイルスに対抗できる体質、免疫を持っている者が一定数いたということだ。さもなければもっと大勢の吸血鬼が発見されてもいいし、極端な話、世界中が吸血鬼だらけになってしまっていてもいいはずだ」
そして最後に。
「そんな治療法や免疫力について研究する機会に恵まれれば、それはそれでやりがいのあることだと思う。甲斐がそういう視点で吸血鬼に興味を持つなら、父として応援する」
そうあった。嬉しかった。
父親が……あの父親がここまで調べてくれるなんて……
でも……
結花理さん。
結花理さんは、結花理さんの吸血鬼化は、父親のレポートと同じ症例なのだろうか?
確かに、今の結花理さんには牙があって、血を吸う。でも……
身体能力、運動能力が高い。
結花理さんはどうだろう。僕といる時には特にそう感じさせるようなところはない。
体育の授業は見学だった。だから……わからない。
性格は狂暴。
そんなことはない。むしろ無口で、穏やかだ。今のところ……
幻覚を見させ、催眠を誘発させる。
そんなことは、しない。していない……
僕は、どうすればいい?
結花理さんに父親のレポートのことを話すべきか。
結花理さんはどう思うだろうか。結花理さんの希望になるだろうか。
前に、結花理さんに医者に相談することを勧めた。僕の父親が医者だからと……
その時は、結花理さんに拒絶された。はっきりと。
でも……
「結花理さんの吸血鬼化がウイルスによるものならば、医学の力で治療できる」
この命題の逆は。
「医学の力で治療できれば、吸血鬼化はウイルスによるものである」
数学的には、逆は真とは限らない。でも、正しいような気がする。
裏は。
「吸血鬼化がウイルスによるものでなければ、医学では治療できない」
数学的には正しくない。そうだ。偽、であって欲しい。そうでなければ……
対偶は。
「医学で治療できなければ、吸血鬼化はウイルスによるものではない」
そう……なのか……
そもそも、「吸血鬼化が医学の力で治療できる」、ていう命題自体が、真なのだろうか……
わからない。
わからない。でも……それでも。
翌日。
いつものファミレス。いつもにボックス席。
僕の分のパスタを注文した。
そして……それから。
隣に座っている結花理さんに、言ってみた。
「あの……実は、父親が、その……吸血鬼……みたいな症例の報告を見つけてくれて……」
結花理さんが僕の方を見た。
「……昨日、僕にそれを見せてくれたんだ」
結花理さんは、黙って僕を見ている。
「そんな症例があったら探して欲しいって、頼んであったんだけど……」
話してる僕の方がドギマギした。自分の心臓の音が大きくなるのがわかった。
「で……吸血鬼、ていうのもウイルスによる伝染病かもしれないって……父親がそう言ってて……」
結花理さんの目つきが鋭くなった、ような気がした。
このまま話し続けていいのか……そんな思いが過った。でも。
「前にも言ったんだけど……もしそうなら、結花理さんも、やっぱり、きちんと病院で診てもらった方がいいんじゃないかと思って……その、治療法があるんじゃないかな、て……」
言ってみた。思い切って、言ってみた。
結花理さんは、そのまましばらく僕の方を見ていた。そして……前に向き直って、うつむいてしまった。何も言わずに。
僕はそのまま結花理さんの横顔を見つめた。
結花理さんは……顔を上げない。何も答えない。
後悔……が、沸いてきた。
言ってしまった。
言ったけど、吸血鬼化が治療できるっていう保証は、どこにもない……
結花理さんは、前にもはっきりと、「いや」って言った。
それなのに、僕は……
謝る代わりに、僕は結花理さんの顔の前に僕の左腕を差し出した。
「それはそれとして……いつもの……」
結花理さんがまた僕の方を見た。
「いいよ……僕のパスタはまだだけど」
そう言って、笑いかけてやった。
結花理さんの目が細くなった。
結花理さんがうなずいた。そして、マスクを外して、僕の腕に口を付けた。
その時。
僕たちが座るソファの向かい側。ソファの上、隣のボックス席との仕切りの衝立の、その上。
そこに、スマホを持つ手が現れた。
え?
そう思った、次の瞬間。
その横に、顔が現れた。
「動画、ばっちり撮らせてもらったよ」
その顔が言った。
その顔は……僕たちのクラスメイトの男子。確か、拓海、ていう……
そして。
「あんたたち、ある意味お似合いよね」
そう言いながら、僕たちの席の脇の通路に現れたのは……美羅。加志摩美羅。
結花理さんを騙して公園に呼び出した、首謀者。
結花理さんが、僕の腕から口を離した。
「そんなところにキスするんだ……信じられない」
加志摩美羅が薄笑いを浮かべた。
そして、結花理さんを見ながら、言った。
「変態」



