ルックアットミー

「あの子、美人な上に性格いいんだね」
「友達のことすごく気にしてあげてて、優しい子だよね」
そんな声がひそやかに聞こえてきたのだ。
私の優越感が一瞬にしてどこかへ吹き飛んでしまう。
声がした方へ視線を走らせるけれど誰がそんなことを言っているのかわからなかった。
どうして?
今は私が誰よりも注目されているはずでしょう?
それなのになんで明美の話なんかになるの?
もう一度、体調が悪いふりをしようか。
そう思っている間に電車があっという間に目的地へ到着してしまったのだった。

☆☆☆

電車の中で感じた胸のモヤモヤを抱えたままだったせいで、ショッピングモールを心から楽しむことはできなかった。