ルックアットミー

席はいっぱいだったのに、私のために席を譲ってくれた女性がいた。
私はその女性に頭を下げて椅子に腰掛けた。
ラッキー、席確保。
車掌さんがまだ救急車を手配するとかなんとか言っているからそれを丁寧に断った。
明美は私の前の吊革に捕まって心配そうな視線を向けてきていた。
「本当に大丈夫? 無理そうならすぐに言ってね」
「ちょっと貧血っぽかっただけだから、もう大丈夫だよ」
弱弱しい笑顔で答えても、明美から不安そうな表情は消えない。
そんな明美を見ていると優越感で満たされている。
あぁ、私は今注目されている。
またSNSで倒れたってことも書かなきゃ。
そう思っていた時だった。