ルックアットミー

「女の子が倒れたぞ!」
「大丈夫?」
みんなの声が聞こえてくる。
明美じゃなくて、私を見てくれている。
ふふっと笑いだしたくなるくらい心地いい。
私はうっすらと目を開けてみた。
乗客たちが道を開けて、その奥から慌てた様子で車掌さんがやってくる。
私は上半身をゆっくりと起こした。
「大丈夫ですか!?」
かけつけた車掌さんが床に寮膝をついて私の顔色を確認してくる。
私は右手で自分の額を抑えて「もう大丈夫です」と、答えた。
「ごめんなさい、友達が気分悪いみたいなんです席を譲ってください」
明美が私のために乗客たちに声をかけてくれている。