ルックアットミー

式の時には後ろでひとつに結ばれていた腰まである長い髪の毛が今はほどかれている。
さっきまで結んであったはずの髪の毛は少しの癖もなく真っすぐで艶やかだ。
彼女が一歩教室に入った瞬間、数人の女子生徒たちが駆け寄って行った。
「明美ちゃん答辞よかったよ!」
「さすがトップクラスの成績だよね、みんな聞きほれてたもん!」
「あはは、ふたりとも大げさだよ」
明美は口元に手を当てて笑う。
その手は白くしなやかで、爪はキチンと手入れされていて輝いている。
私は自然と自分の手元へ視線を落としていた。
あまり手入れもせずそのままになっている爪は切りっぱなしで、時々二枚爪になってしまう。