ルックアットミー

必死になってスマホを奪おうとしていたから、明美がニヤリと笑ったことに気が付かなかった。
次の瞬間、フェンスの敗れた箇所からスマホが下へと落下していくのを見た。
私は明美の体を押しのけて手を伸ばした。
……つもりだった。
予想に反してふたりの体はもつれあったまま、フェンスの穴へと吸い込まれて行ったのだった。