ルックアットミー

「ずるいよ。自分だけ両親に愛されて満足して、普通の人間に戻るなんてさ」
明美の言葉に私は息を飲んだ。
「自分の家を放火してから、早紀ちゃんはすごく大人しくなった。あれだけ人に注目されたがっていたのが嘘みたいに穏やかになった。今まで私と早紀ちゃんは利害関係が一致にしていたはずなのに、それが崩れた。それじゃあさ、私はどうすればいいの? また弟を突き飛ばして車に轢かせる? わけのわからない薬を特効薬だと言って飲ませる?」
明美が一旦言葉を切って大きく深呼吸をした。
さっきから嫌な汗が止まらない。