ルックアットミー

家の中にいるよりも外の空気を吸いたかった。
家の中はいつも空気がどんよりとしていて、それは窓を開けても変わることはなかったから。
「早紀ちゃんはちょっと頑張りすぎたんじゃないかな?」
横になっている私を見下ろす形で明美が言う。
「家ではずっと家事をしているんでしょう? 友達はみんな部活をしているのに」
友達って千鶴ちゃんと真弓ちゃんのことだろうか。
ふたりはまだ私の友達なんだろうか。
もう自信がなかった。
「家事は嫌いじゃないから」
「でも、それってヤングケアラーっていうんじゃない?」
その言葉は知っていた。
だけど自分はそれほどひどいことをさせられているわけじゃない。