ルックアットミー

すぐにスマホで薬品名を調べてみるけれど、発売中止されてからは類似商品すら出ていないようだ。
あっという間に焦燥感が胸に広がっていくのを感じる。
あの薬がなければ私は元気になってしまう。
髪が抜けることもなくなり、発疹もなくなり、みんなから注目されることもなくなってしまうんだ。
「どうしよう。どうしよう。どうしよう」
鏡の中の自分を確認する。
髪の毛は一見してわかるくらい薄くなり、肌はボロボロだ。
両親に気が付かれないために、家ではファンデーションを厚塗りして毛糸の帽子をかぶるようにしていた。
それでなくても両親は忙しくてあまり私のことは見ていないけれど。