ルックアットミー

「早紀ちゃん、私チョコレート持ってきたんだけど、いる?」
後方から鈴の音がそう言った。
見ると明美がチョコレートの大袋を手に持っている。
「そんなの持ってきたの?」
「えへへ、みんなに配ろうと思って」
パッケージをよく見てみると見たことのない海外商品だとわかった。
珍しいから配りたかったんだろう。
明美に手招きされるままに私は椅子から立ち上がる。
「千鶴ちゃんももらおうよ」
そう声をかけるけれど、千鶴は少し青ざめた表情で首を左右に振った。
まるでなにかに怯えているようなその態度に疑問が湧き上がってくる。
一体なにに怯えているんだろう?
「ほら早紀ちゃん、早くしなきゃなくなっちゃうよ!」