洗面所の前に立っている私に気が付いてふたりともハッとしたように目を丸くする。
けれど次の瞬間には視線をそらされていた。
「今日の漫研やけど、どんな作品読んできたん?」
「わたしは東野昌子の作品にしたよ」
「渋い漫画選んだんやねぇ」
まるで私が見えていないような感じで会話を進めていく。
「ちょっと待ってよふたりとも」
呼び止めるつもりなんてなかったのに、個室へ向かうふたりを呼び止めていた。
千鶴ちゃんは気まずそうに視線を下げて真弓ちゃんは怪訝そうな表情を私へ向けた。
「なに?」
真弓ちゃんがいかにも、なにか用事? と言いたげに聞いてくる。
「なに、その言い方」
けれど次の瞬間には視線をそらされていた。
「今日の漫研やけど、どんな作品読んできたん?」
「わたしは東野昌子の作品にしたよ」
「渋い漫画選んだんやねぇ」
まるで私が見えていないような感じで会話を進めていく。
「ちょっと待ってよふたりとも」
呼び止めるつもりなんてなかったのに、個室へ向かうふたりを呼び止めていた。
千鶴ちゃんは気まずそうに視線を下げて真弓ちゃんは怪訝そうな表情を私へ向けた。
「なに?」
真弓ちゃんがいかにも、なにか用事? と言いたげに聞いてくる。
「なに、その言い方」



