ルックアットミー

その言葉たちにおぼれて死んでしまいたいという幻想を抱くほどに心地よい。
そんな中、千鶴ちゃんと真弓ちゃんが近づいてきた。
「早紀ちゃん、腕……」
千鶴ちゃんがそこまで言って顔を歪めて言葉を切った。
「うん。野犬に噛まれちゃったんだよね」
私はすでにみんなが知っていることを繰り返す。
少し大きな声で、教室の隅っこにも届くように。
「痛そうやなぁ。でも、なんで空き家なんかに行ったん? あんなところ通らんでも、学校には来れるやろ?」
真弓ちゃんの正論に一瞬胸にイラつきを感じる。
余計なことは言わなくていいのに。
「ちょっと気分転換しようと思って」
「ふぅん? それであんな辺鄙な道通ったん?」