嘘をつけばいいんだ

入学式騒動があった次の日、ついにクラスが発表される。内心、ため息をつきながらクラス表が書かれているところに向かった。人が多すぎて私が見れたのは十分後だった。
「えーと私は五組かぁ」
五組だった。内心落ち込んだ。なぜって?玄関から遠いから。玄関から遠いと歩く距離が増えるし、前半学級の人からも見られる。私は人の目が苦手だ。まあ、そんな事は置いといて教室に向かった。できるだけ下を向いた。その時、
「もしかして美亜ちゃん?」
「え、あの美亜?」
『確かに言われてみれば美亜に見えなくもない』
『え、桃ちゃんと阿月と晴?』
見覚えのある顔に話しかける。彼らとは幼稚園からの腐れ縁なのだ。いわゆる幼馴染ってやつ。
「美亜ちゃん何組だったの?」
「私は五組だよ」
『じゃあ私と晴と同じクラスだ、阿月は離れちゃったけどね』
「うるさいなあ、桃。別に寂しいとか羨ましいとか思ってないからな」
「あ。やばいやばい。めんどくさいことになりそう。早く行かないともっと悪化しちゃう。よし、美亜ちゃん、晴、行こう」
そう言って、桃ちゃんと晴は歩き出した。私もその後を追うようにして歩いた。後ろから阿月らしき声が聞こえるが、気にせずその場を後にした。