ある行方不明事件の調査について

◯月☓日

定時巡回異状なし。

防犯カメラによる監視中、以前発見した万引き犯(七十代男性)が来店しているのを認めたため、追跡監視を実施する。男性は、素早く商品を見定めると、無駄のない動きで商品を持参したマイバッグへと隠匿していく。その動きと、コーナーを曲がる際にふりかえる行動を見せたり、エスカレーターを降りたあとしばらく付近を徘徊するなど、あきらかに警戒する動きが見受けられることから前科有りと推察する(万引き等で警察に捕まったことがある者は、万引きGメンが追跡していないか露骨に警戒する動きを見せるため)。久しぶりの獲物だったが、高齢であることと着衣に以前と変化がないことが気になり、念の為窃盗グループに確認をとる。ほどなくして窃盗グループから年齢を懸念した結果見込みなしの返答あり。おそらく貧困による犯行と思慮されるため、脅しても金銭を得ることはできないと判断し狩ることを決定する。食品売り場に入ったところで万引きgメンに連絡し、現場と防犯カメラで犯行を現認したため声かけして警察へ通報する。

※近くの交番から警察官が来るも、やる気のない警察官だったためすぐに微罪処分の手続きとなったが、人定(身元確認)の結果窃盗の前科が多数あることがわかり、結局正式な事件手続きへと移行となって男性は逮捕されることとなった。


◯月☓日

定時巡回時、不審者(三十代男性)を認めたため防犯カメラにて追跡監視を実施する。男性は右手に長財布とスマホを重ねるように所持して店内を徘徊。典型的な盗撮犯の手口のため期待しながら犯行に及ぶのを待つと、ゲームコーナーにてクレーンゲームをやるふりをして制服の少女のスカート内にスマホを向けるのを確認。そのままトイレに入ったのを確認したあと、店内を巡回するふりして男性に接近し、ボディカメラにて男性の顔を間近で撮影する。顔の画像を採取できたため顔認証アプリを利用しながらsnsを検索したところ、隣県のある会社のsnsがヒットする。

※後日、当該会社に現地確認に行ったところ、男性の在籍を確認。知人に犯行データを送り、男性が帰社するタイミングで接触してもらい、盗撮の映像を見せて口止め料を要求してもらう。当初は抵抗するも、知人がsns上でのさらし屋であることを明かすと、妻帯者ということもあり金銭の支払い要求に応じたとのこと。


◯月☓日

定時巡回異状なし

防犯カメラで監視中、窃盗グループの一人(二十代男性)である水谷を確認。秘匿通信アプリで万引きgメンが店内巡回中である旨伝えるも、水谷からの応答はなし。仕事中ではないのかと不審に思いながら監視を継続すると、水谷はなぜか中学生と思慮される少年に接触する。ふたりがなにかやりとりをしているのは確認できたものの、映像からその中身は判別できず。

※その後、水谷よりカモになりそうなターゲットを見つけたという連絡あり。対象が中学生ということで大丈夫なのかと確認したところ、今はむしろ中学生ぐらいが扱いやすくて捨てやすいとの返答。数日以内に落とすからと協力要請があったため、喜んで協力する旨を返答する。


◯月☓日

化粧品売り場より万引き被害の報告を受ける。被害現場を確認したところ、人気の化粧品数点が被害に遭っていることが判明。防犯カメラを調査したところ、十代から二十代後半(女性が帽子とマスクでうまく顔を隠していたため、被害品の対象年齢から推察した)と思慮される女性の犯行と判明。ただし、映像からは盗品の隠匿行為と被害品がなにかがはっきり判明しなかったためその時点で調査を打ち切る。店の要請で仕方なく警察へ通報するも、予想通り警察官が適当な理由をつけて被害届を受理せず(万引き事件の場合、警察は被害品の確実な特定と犯行状況の正確な防犯カメラの映像がないとなかなか被害届を受理しないことあり)。再来店に備えて車両とナンバーを特定しようとするも、女性は徒歩で来店していたため断念。後日、再来店時に顔を撮影してsnsに検索かける予定。

※その後、しばらく警戒したものの女性が来店する気配がないため、転売目的の広域窃盗犯の可能性があるとしてリストアップしておく。