せっかくの土日にも関わらず、長島は日曜日の昼過ぎまで自宅の部屋にこもっていた。夜も眠れず、今も落ち着かないのは、やはり宮下の正体を知ったからだった。
――宮下さんは、あんなやばそうな人と一緒にいてなにをしていたんだ?
宮下のことを調べた結果、わきあがる疑問はそればかりで、脳裏に浮かぶのはあの男の手の甲にあったサソリの入れ墨ばかりだった。
――あの人、脳が壊れた人を探しているとか言ってたっけ?
宮下とあの男との関係を推理するため、あの男の言葉を思い出していく。あの男は、ショッピングセンターで脳が壊れた人を探していると言っていた。そして、脳が壊れた人というのは、欲に負けた人と定義していた。
だとすれば、宮下もまたあのショッピングセンターで欲に負けて声をかけられたのだろうか。だが、宮下は家がお金持ちだから、欲に負けて犯罪に走る可能性は低いと考えられる。
――中山に告白してふられたあと、失意の状態のときになにかあったのかも
宮下が変貌したのは、中山にふられたことが最初のきっかけだった。失意の中にいた宮下が、あの男と行動を共にしていたとすれば、あの男から声をかけられた可能性が高いだろう。
――だとしたら、宮下さんは脳が壊れていたか、壊れかけていたはず。そうなると、宮下さんが抱いた欲はなんだったんだ?
欲しい物には困ることのなかったはずの宮下が抱いた欲。それに負けたから、あるいは負けそうになったからあの男に声かけられたと考えていいはず。そして宮下が変貌したとすれば、宮下はショッピングセンターで男となにか変貌につながるようなことをやっていたに違いない。
――でも、あの人は中山が行方不明になったことについてはなにも知らなかったみたいなんだよな
仮に宮下とあの男が関係していたとすれば、中山のことは宮下から聞いていてもおかしくないはずだ。なのにそうでなかったとすれば、そこまで関係が強くないか、あるいは既に関係が切れていたかのどちらかということになるだろう。
ひとつひとつの情報がつながっていく感じはあるが、長島はそれがきれいにまとまらないことに不安と苛立ちを感じた。さらに、最初に宮下から相談を受けたときに感じた妙な感覚が強くなり、ますます落ち着かない気持ちに拍車をかけていた。
――考えても仕方ない。とりあえずもう一度あの人か警備員さんに会ってみよう
居ても立ってもいられなくなった長島は、坂井に連絡して密かに自分のことを撮影することを依頼した。こうして自撮りで調査の記録を残してきているのは、万一のときのためでもある。これまでのデータも坂井と共有しており、今撮った映像も送信しておいた。長島の身になにかあれば、坂井が事件の全てを公にしてくれると考えていた。
とはいえ、そうならないことを祈りながら身支度をすませた長島は、心配だからやめたほうがいいと何度も説得してくる坂井の声を聞きながらショッピングセンターに向かうことにした。
――宮下さんは、あんなやばそうな人と一緒にいてなにをしていたんだ?
宮下のことを調べた結果、わきあがる疑問はそればかりで、脳裏に浮かぶのはあの男の手の甲にあったサソリの入れ墨ばかりだった。
――あの人、脳が壊れた人を探しているとか言ってたっけ?
宮下とあの男との関係を推理するため、あの男の言葉を思い出していく。あの男は、ショッピングセンターで脳が壊れた人を探していると言っていた。そして、脳が壊れた人というのは、欲に負けた人と定義していた。
だとすれば、宮下もまたあのショッピングセンターで欲に負けて声をかけられたのだろうか。だが、宮下は家がお金持ちだから、欲に負けて犯罪に走る可能性は低いと考えられる。
――中山に告白してふられたあと、失意の状態のときになにかあったのかも
宮下が変貌したのは、中山にふられたことが最初のきっかけだった。失意の中にいた宮下が、あの男と行動を共にしていたとすれば、あの男から声をかけられた可能性が高いだろう。
――だとしたら、宮下さんは脳が壊れていたか、壊れかけていたはず。そうなると、宮下さんが抱いた欲はなんだったんだ?
欲しい物には困ることのなかったはずの宮下が抱いた欲。それに負けたから、あるいは負けそうになったからあの男に声かけられたと考えていいはず。そして宮下が変貌したとすれば、宮下はショッピングセンターで男となにか変貌につながるようなことをやっていたに違いない。
――でも、あの人は中山が行方不明になったことについてはなにも知らなかったみたいなんだよな
仮に宮下とあの男が関係していたとすれば、中山のことは宮下から聞いていてもおかしくないはずだ。なのにそうでなかったとすれば、そこまで関係が強くないか、あるいは既に関係が切れていたかのどちらかということになるだろう。
ひとつひとつの情報がつながっていく感じはあるが、長島はそれがきれいにまとまらないことに不安と苛立ちを感じた。さらに、最初に宮下から相談を受けたときに感じた妙な感覚が強くなり、ますます落ち着かない気持ちに拍車をかけていた。
――考えても仕方ない。とりあえずもう一度あの人か警備員さんに会ってみよう
居ても立ってもいられなくなった長島は、坂井に連絡して密かに自分のことを撮影することを依頼した。こうして自撮りで調査の記録を残してきているのは、万一のときのためでもある。これまでのデータも坂井と共有しており、今撮った映像も送信しておいた。長島の身になにかあれば、坂井が事件の全てを公にしてくれると考えていた。
とはいえ、そうならないことを祈りながら身支度をすませた長島は、心配だからやめたほうがいいと何度も説得してくる坂井の声を聞きながらショッピングセンターに向かうことにした。


