■神代家 ― 夜の寝室
寝室の灯りは少し落としてあった。
静かな空気の中、ベッドの上に並ぶ二人。
和春はさっきまで読んでいた専門書を横に置いたまま、愛華の手を引いた。
不意に引き込まれ、愛華の体がベッドに沈む。
「……」
愛華は小さく息を吐く。
「やっぱりこうなりますよね」
和春は何も言わない。
ただ、顔を近づけた。
唇が触れる。
最初は軽く。
それからもう一度。
何度も重なるキス。
愛華の指が和春のシャツを掴む。
さっきまでの静かな夜の空気が、少しずつ熱を帯びていく。
和春の手が愛華の肩に触れる。
部屋着がゆっくりと外される。
愛華も抵抗はしない。
むしろ、自然に身を預けていた。
下着の留め具が外れる。
ベッドの上に落ちる布の音。
二人の距離は、もうほとんどない。
言葉は少ない。
だが、互いの温もりだけで十分だった。
愛華が小さく笑う。
「……和春」
和春が顔を上げる。
「ん?」
愛華は少し照れたように言った。
「またお風呂入らないといけませんね」
和春が小さく笑う。
「じゃあ今度は一緒に入ればいい」
愛華は呆れたように目を細めた。
「最初からそれが目的じゃないですか?」
和春は答えない。
その代わり、もう一度愛華を引き寄せた。
そして――
静かな夜の中で、二人は互いの体温を重ねた。
言葉は少ない。
だが、それで十分だった。
――――
どれくらい時間が経ったのか。
二人はベッドから起き上がる。
愛華が少し乱れた髪を整える。
「……」
そして小さく言った。
「やっぱりお風呂です」
和春が笑う。
二人は浴室へ向かった。
狭い浴槽。
愛華が嫌だと言った場所。
だが今は愛華は和春の前に座り、背中を預けている。
狭い浴槽だから、自然と密着する。
湯気がゆっくりと天井に上がっていく。
愛華が小さく言う。
「……」
「狭いですね」
和春が答える。
「だな‥」
だが、愛華は離れない。
むしろ少し体を預ける。
しばらく二人は何も言わなかった。
静かな時間だった。
――――
風呂から上がる。
寝室へ戻る。
今度は何も起こらない。
ベッドに横になる。
愛華は自然に和春の腕の中へ入る。
もうそれが当たり前だった。
和春の胸に頬を寄せる。
静かな鼓動が聞こえる。
愛華が小さく呟く。
「……」
「おやすみなさい」
和春は短く答えた。
「おやすみ」
部屋は静かだった。
そのまま。
愛華は、安心したように目を閉じる。
和春の腕の中で――
幸せそうに眠りについた。
寝室の灯りは少し落としてあった。
静かな空気の中、ベッドの上に並ぶ二人。
和春はさっきまで読んでいた専門書を横に置いたまま、愛華の手を引いた。
不意に引き込まれ、愛華の体がベッドに沈む。
「……」
愛華は小さく息を吐く。
「やっぱりこうなりますよね」
和春は何も言わない。
ただ、顔を近づけた。
唇が触れる。
最初は軽く。
それからもう一度。
何度も重なるキス。
愛華の指が和春のシャツを掴む。
さっきまでの静かな夜の空気が、少しずつ熱を帯びていく。
和春の手が愛華の肩に触れる。
部屋着がゆっくりと外される。
愛華も抵抗はしない。
むしろ、自然に身を預けていた。
下着の留め具が外れる。
ベッドの上に落ちる布の音。
二人の距離は、もうほとんどない。
言葉は少ない。
だが、互いの温もりだけで十分だった。
愛華が小さく笑う。
「……和春」
和春が顔を上げる。
「ん?」
愛華は少し照れたように言った。
「またお風呂入らないといけませんね」
和春が小さく笑う。
「じゃあ今度は一緒に入ればいい」
愛華は呆れたように目を細めた。
「最初からそれが目的じゃないですか?」
和春は答えない。
その代わり、もう一度愛華を引き寄せた。
そして――
静かな夜の中で、二人は互いの体温を重ねた。
言葉は少ない。
だが、それで十分だった。
――――
どれくらい時間が経ったのか。
二人はベッドから起き上がる。
愛華が少し乱れた髪を整える。
「……」
そして小さく言った。
「やっぱりお風呂です」
和春が笑う。
二人は浴室へ向かった。
狭い浴槽。
愛華が嫌だと言った場所。
だが今は愛華は和春の前に座り、背中を預けている。
狭い浴槽だから、自然と密着する。
湯気がゆっくりと天井に上がっていく。
愛華が小さく言う。
「……」
「狭いですね」
和春が答える。
「だな‥」
だが、愛華は離れない。
むしろ少し体を預ける。
しばらく二人は何も言わなかった。
静かな時間だった。
――――
風呂から上がる。
寝室へ戻る。
今度は何も起こらない。
ベッドに横になる。
愛華は自然に和春の腕の中へ入る。
もうそれが当たり前だった。
和春の胸に頬を寄せる。
静かな鼓動が聞こえる。
愛華が小さく呟く。
「……」
「おやすみなさい」
和春は短く答えた。
「おやすみ」
部屋は静かだった。
そのまま。
愛華は、安心したように目を閉じる。
和春の腕の中で――
幸せそうに眠りについた。

