――お昼休み――
「か、かざおか。あのさ――」
「ごめん。今日は星空さんと2人で食べるつもりだから」
俺に素っ気ない態度を取った風岡は、星空さんを連れて教室から出ていった。
「あれ~?早くもハーレム終了ですかね?」
前の席の大山が笑みを浮かべて声を掛けてきた。
「別にそんなんじゃないし…最初からハーレムってわけでも…」
「ほら。そんな孤独なお前にはコロッケパンをプレゼントだ。お返しはいらないぜ」
「おう。ありがとう」
珍しく優しい大山と昼食を食べる事にした。
――しばらくそんな日が続き、遂に日曜日。
星空さんとの約束の日になった。
「(あぁ~何着ていこう。学校以外で星空さんと初めて2人で出掛けるんだし変な服を着ていけないしなぁ。風岡は…連絡しても返ってくるかどうかだし…)」
あれからと言うもの。
風岡とまともに話す機会もなく数日が経過していた。
俺は来週こそは何とかきっかけを掴んで仲直りをしようと考えていた。
そんな風岡との関係が引っ掛かるなか、初めての初恋相手と2人で出掛ける日がやってきた。
「(ちょっと早めに着きそうだなぁ。まぁ遅れるよりは良いか)」
そう思い余裕を持って待ち合わせに到着した俺だったが。
「(えっ…あれって?星空さんっぽいな。いや星空さんだよね)」
歩みを進めていけばいくほど、ハッキリと見えてくるのは星空さんの姿だった。
「星空さん。ごめん。待った?」
「ううん。私も今来たところだよ」
そう話す彼女の姿は、普段学校での姿と違った高めの位置にしたポニーテールを揺らし、清楚で上品な印象を与える白色を基調として胸元に大きなリボンが付いたブラウス。
春らしい薄ピンク色のフレアスカート、白く小さめのショルダーバッグを肩に掛けていて、いつもの制服姿とまた違った雰囲気だった。
それを見てただ一言いわせて欲しい。
可愛すぎる。
さっすが俺の恋した――初めて恋した――女性だと鼻が高くなった。
「えっと…私服似合ってるね」
俺は顔を真っ赤にしつつ勇気を振り絞って伝えてみた。
「本当?良かった…選んできた甲斐があったよ」
「(選んできたってもしかして俺の為に?いや、ただ外出するからだよね。自惚れるな俺)」
「それじゃあ今から――」
「あ、あのね!今日柿沢くんを呼んだのって一緒に見て欲しいものがあったからなの」
「うん?見て欲しいもの?」
「そう。もうすぐ風岡さんの誕生日だから。それで風岡さんの好みとか柿沢くんなら詳しく知ってるかなって思って」
「えっ…風岡の誕生日ってもうすぐなの?去年の今頃なら風岡とまだ出逢ってない頃だったから…」
「あっ、そうだったんだ!それなら柿沢くんに今日伝えれて良かったのかも。一緒に探してプレゼントしよ」
「そうだね。本当に星空さんに教えてもらえて良かったよ。じゃないとまた風岡に嫌み言われるところだった」
俺は苦笑いしながら話した。
「嫌みだなんて。でも柿沢くんからプレゼントもらえたら風岡さんも喜ぶと思うなぁ」
「そうかな?最近は何で怒ってるんか分からないんだけど。まともに口も聞いてくれないのに。星空さんは風岡から俺の悪口とか言ってるの聞いたことない?」
「悪口とかはないんだけど…もしかしたら今回の件、私がこの前言ったことで気を遣わせているのかも知れない…」
「言ったことって…」
「…あっ、えっえっと。大した話しじゃないから。私ももう1回気にしないように言ってみるね」
この時、一瞬だが星空さんから何か焦ったような雰囲気が漂った気がした。
「えっと、それで風岡さんの好みって何かな?好きなものとか良く使うものとか?あっ、そういえば水色のカチューシャっていつも着けているよね!カチューシャなんてどうかな?」
「前に1度言ってたんだけどあのカチューシャは亡くなったお母さんの形見なんだって。だから他に代わりはきかないかも」
「そうだったんだ。そんなに大切な物だったんだね。それじゃあ他に何かあるかな?」
「あっ、料理好きだしエプロンとかどうかな!」
「いいね!それじゃあエプロン見に行こう」
――そうして俺たちはエプロンの売ってそうなお店に向かった。
「この色のエプロンとかどうかな?」
「あっ、いいね風岡さんのカチューシャの色と同じだね」
俺の提案にグーポーズで答えてくれる星空さん。
未来の世界では金メダリストでもある星空さんと、こうやって買い物をしてるなんて本当に夢みたいだった。
「星空じゃないか?星空~」
そんな幸せに浸っていた俺たちに遠くから誰かが近付いてきた。
「セ、センパイ」
「あれ?ごめん。お邪魔だったかな?」
「いえ。友達のプレゼントを一緒に見に来ていて」
そうやって星空さんは近付いてきた身長の高いイケメン男子と話し始めた。
「あっそうなんだ。えっとじゃあこちらは同じクラスの?」
「はい。柿沢拓哉くんです」
俺のことを紹介されてしまったので挨拶をすることにした。
「か、かきざわです。星空さんとは小学校から一緒で――」
「(――って俺余計なこと言ったかな…何か変な空気になってる気が…)」
「俺は同じ流星の3年で星空と同じリンクでスケートをやってる氷堂瑛太よろしくね」
そう言って爽やかに白い歯を見せていた。
「よろしくお願いします…って氷堂…?」
俺は挨拶を返したあと氷堂と言う聞き覚えのある名字が引っ掛かった。
「お兄ちゃん~!!」
そして遠くからあま~い声が俺たちに近付いてくるのだった。
「か、かざおか。あのさ――」
「ごめん。今日は星空さんと2人で食べるつもりだから」
俺に素っ気ない態度を取った風岡は、星空さんを連れて教室から出ていった。
「あれ~?早くもハーレム終了ですかね?」
前の席の大山が笑みを浮かべて声を掛けてきた。
「別にそんなんじゃないし…最初からハーレムってわけでも…」
「ほら。そんな孤独なお前にはコロッケパンをプレゼントだ。お返しはいらないぜ」
「おう。ありがとう」
珍しく優しい大山と昼食を食べる事にした。
――しばらくそんな日が続き、遂に日曜日。
星空さんとの約束の日になった。
「(あぁ~何着ていこう。学校以外で星空さんと初めて2人で出掛けるんだし変な服を着ていけないしなぁ。風岡は…連絡しても返ってくるかどうかだし…)」
あれからと言うもの。
風岡とまともに話す機会もなく数日が経過していた。
俺は来週こそは何とかきっかけを掴んで仲直りをしようと考えていた。
そんな風岡との関係が引っ掛かるなか、初めての初恋相手と2人で出掛ける日がやってきた。
「(ちょっと早めに着きそうだなぁ。まぁ遅れるよりは良いか)」
そう思い余裕を持って待ち合わせに到着した俺だったが。
「(えっ…あれって?星空さんっぽいな。いや星空さんだよね)」
歩みを進めていけばいくほど、ハッキリと見えてくるのは星空さんの姿だった。
「星空さん。ごめん。待った?」
「ううん。私も今来たところだよ」
そう話す彼女の姿は、普段学校での姿と違った高めの位置にしたポニーテールを揺らし、清楚で上品な印象を与える白色を基調として胸元に大きなリボンが付いたブラウス。
春らしい薄ピンク色のフレアスカート、白く小さめのショルダーバッグを肩に掛けていて、いつもの制服姿とまた違った雰囲気だった。
それを見てただ一言いわせて欲しい。
可愛すぎる。
さっすが俺の恋した――初めて恋した――女性だと鼻が高くなった。
「えっと…私服似合ってるね」
俺は顔を真っ赤にしつつ勇気を振り絞って伝えてみた。
「本当?良かった…選んできた甲斐があったよ」
「(選んできたってもしかして俺の為に?いや、ただ外出するからだよね。自惚れるな俺)」
「それじゃあ今から――」
「あ、あのね!今日柿沢くんを呼んだのって一緒に見て欲しいものがあったからなの」
「うん?見て欲しいもの?」
「そう。もうすぐ風岡さんの誕生日だから。それで風岡さんの好みとか柿沢くんなら詳しく知ってるかなって思って」
「えっ…風岡の誕生日ってもうすぐなの?去年の今頃なら風岡とまだ出逢ってない頃だったから…」
「あっ、そうだったんだ!それなら柿沢くんに今日伝えれて良かったのかも。一緒に探してプレゼントしよ」
「そうだね。本当に星空さんに教えてもらえて良かったよ。じゃないとまた風岡に嫌み言われるところだった」
俺は苦笑いしながら話した。
「嫌みだなんて。でも柿沢くんからプレゼントもらえたら風岡さんも喜ぶと思うなぁ」
「そうかな?最近は何で怒ってるんか分からないんだけど。まともに口も聞いてくれないのに。星空さんは風岡から俺の悪口とか言ってるの聞いたことない?」
「悪口とかはないんだけど…もしかしたら今回の件、私がこの前言ったことで気を遣わせているのかも知れない…」
「言ったことって…」
「…あっ、えっえっと。大した話しじゃないから。私ももう1回気にしないように言ってみるね」
この時、一瞬だが星空さんから何か焦ったような雰囲気が漂った気がした。
「えっと、それで風岡さんの好みって何かな?好きなものとか良く使うものとか?あっ、そういえば水色のカチューシャっていつも着けているよね!カチューシャなんてどうかな?」
「前に1度言ってたんだけどあのカチューシャは亡くなったお母さんの形見なんだって。だから他に代わりはきかないかも」
「そうだったんだ。そんなに大切な物だったんだね。それじゃあ他に何かあるかな?」
「あっ、料理好きだしエプロンとかどうかな!」
「いいね!それじゃあエプロン見に行こう」
――そうして俺たちはエプロンの売ってそうなお店に向かった。
「この色のエプロンとかどうかな?」
「あっ、いいね風岡さんのカチューシャの色と同じだね」
俺の提案にグーポーズで答えてくれる星空さん。
未来の世界では金メダリストでもある星空さんと、こうやって買い物をしてるなんて本当に夢みたいだった。
「星空じゃないか?星空~」
そんな幸せに浸っていた俺たちに遠くから誰かが近付いてきた。
「セ、センパイ」
「あれ?ごめん。お邪魔だったかな?」
「いえ。友達のプレゼントを一緒に見に来ていて」
そうやって星空さんは近付いてきた身長の高いイケメン男子と話し始めた。
「あっそうなんだ。えっとじゃあこちらは同じクラスの?」
「はい。柿沢拓哉くんです」
俺のことを紹介されてしまったので挨拶をすることにした。
「か、かきざわです。星空さんとは小学校から一緒で――」
「(――って俺余計なこと言ったかな…何か変な空気になってる気が…)」
「俺は同じ流星の3年で星空と同じリンクでスケートをやってる氷堂瑛太よろしくね」
そう言って爽やかに白い歯を見せていた。
「よろしくお願いします…って氷堂…?」
俺は挨拶を返したあと氷堂と言う聞き覚えのある名字が引っ掛かった。
「お兄ちゃん~!!」
そして遠くからあま~い声が俺たちに近付いてくるのだった。
