次の日の昼過ぎに学食でランチをしながらスマホを見ていたら、門田さんからメールが来ていたことに気がついた。
「昨日は行けなくてごめんなさい。田辺君のことは、もう大丈夫です。今までありがとう」
そんな内容のメールだったが、探さなくてもよくなった理由は書かれていなかった。その日の午後は講義を受ける予定だったが、その前に私は別棟にあるミステリー研究室へ向かった。
(このままにしていいのかしら。何だか胸騒ぎがするわ)
そんな風に考え事をしていたら、部屋の入り口に人が立っていたことに気がつかずに、誰かとぶつかってしまった。
「いってぇ……」
「ごめん――って、誰?」
背の高い茶髪の彼は振り返ると、私を見て顔を顰めていた。
「もしかして、ミス研の見学に来たの? あいにく今の時間は誰も――」
「はあ?」
彼は眉間に皺を寄せると、こちらを見つめていた。
「何よ」
「俺は、ミス研に興味はない」
「じゃあ、何?」
「君は何に興味があって、このサークルに入ったの?」
無表情だったが、真っ直ぐに見つめてくる彼の視線には嘘は通用しない気がして、私は正直に答えていた。
「私はミステリーも好きだけど、もともと都市伝説に興味があったのよ。座敷わらしとか、そういうの」
「もしかして、覚えているのか?」
「はぁ?」
「そんな訳ないか」
彼はそう言うと、ため息をついて部屋を出ていった。
「初対面なのに失礼な奴」
その後、事前に集めていた資料に田辺優希の手掛かりがないか調べていたが何も見つからなかった。そして、部屋を出る頃には研究室へ来た彼の事は、すっかり忘れてしまっていたのだった。
「昨日は行けなくてごめんなさい。田辺君のことは、もう大丈夫です。今までありがとう」
そんな内容のメールだったが、探さなくてもよくなった理由は書かれていなかった。その日の午後は講義を受ける予定だったが、その前に私は別棟にあるミステリー研究室へ向かった。
(このままにしていいのかしら。何だか胸騒ぎがするわ)
そんな風に考え事をしていたら、部屋の入り口に人が立っていたことに気がつかずに、誰かとぶつかってしまった。
「いってぇ……」
「ごめん――って、誰?」
背の高い茶髪の彼は振り返ると、私を見て顔を顰めていた。
「もしかして、ミス研の見学に来たの? あいにく今の時間は誰も――」
「はあ?」
彼は眉間に皺を寄せると、こちらを見つめていた。
「何よ」
「俺は、ミス研に興味はない」
「じゃあ、何?」
「君は何に興味があって、このサークルに入ったの?」
無表情だったが、真っ直ぐに見つめてくる彼の視線には嘘は通用しない気がして、私は正直に答えていた。
「私はミステリーも好きだけど、もともと都市伝説に興味があったのよ。座敷わらしとか、そういうの」
「もしかして、覚えているのか?」
「はぁ?」
「そんな訳ないか」
彼はそう言うと、ため息をついて部屋を出ていった。
「初対面なのに失礼な奴」
その後、事前に集めていた資料に田辺優希の手掛かりがないか調べていたが何も見つからなかった。そして、部屋を出る頃には研究室へ来た彼の事は、すっかり忘れてしまっていたのだった。

