灯之村発熱事件 記録集

【死料β】行政文書────

 文書名:広域健康被害に関する緊急対策会議 議事録
 作成者:○○県健康福祉課
 日付:2026年2月22日
 分類:内部資料(情報公開請求により入手)

【出席者】
 ・県健康福祉課長
 ・県感染症対策室長
 ・○○保健所長
 ・△△保健所長
 ・□□大学医学部教授(感染症専門)

【議事】

(課長)本日は緊急招集にご参加いただきありがとうございます。灯之村関連の発熱報告が、村訪問者以外にも広がっている件について協議したいと思います。

(感染症対策室長)現状を報告します。二月二十日現在、県内での発熱報告は約三百件。うち、灯之村訪問歴なしが約八十件です。訪問歴なしの患者のうち、九割以上が「訪問者との接触歴あり」と回答しています。

(□□大学教授)検査結果はいかがでしょうか。

(感染症対策室長)既知の感染症は全て陰性です。ウイルス分離も試みましたが、病原体の特定には至っていません。

(○○保健所長)私どもの調査でも同様です。環境要因、食中毒、化学物質への曝露、いずれも否定的です。

(△△保健所長)一点、気になることがあります。発熱患者の分布を地図上にプロットしたところ、灯之村を中心に同心円状に広がっていることがわかりました。

(課長)同心円状? 

(△△保健所長)はい。最初は村を訪問した人が各地に散らばり、その人を中心にまた小さな円が広がる。感染症というより、まるで波紋のような広がり方です。

(□□大学教授)感染症としては極めて異例のパターンですね。通常、感染症は人口密集地で爆発的に広がりますが、これは違う。

(感染症対策室長)接触感染の一種と考えることはできないでしょうか。

(□□大学教授)接触感染であれば、病原体が検出されるはずです。それがない以上、既存の感染症モデルでは説明できません。

(○○保健所長)では、何が広がっているのでしょうか。

(□□大学教授)……わかりません。

(沈黙)

(課長)……本会議の内容は、当面非公開とします。議事録の取り扱いには十分ご注意ください。