灯之村発熱事件 記録集

【資料0-F】学術論文(抜粋)────

 出典:『日本民俗学会報』第三十七号(昭和六十二年)
 論文名:「○○県山間部における厄渡し習俗の研究」
 著者:東京大学文学部 民俗学研究室

【要旨】

 本研究は、○○県山間部に残存する「厄渡し」習俗について、フィールドワークに基づく調査報告を行うものである。

 調査対象地域のうち、灯之村においては特異な習俗が確認された。同村では、来訪者に対して両手を差し出す挨拶が行われている。この挨拶は村人から来訪者への一方向のみに行われ、来訪者が同じ動作を返すことは禁忌とされる。

 聞き取り調査によれば、この習俗の由来は「古くからの言い伝え」とされ、具体的な起源を語る者はいなかった。しかし、その形式は他地域に見られる「厄渡し」「厄移し」の儀礼と類似しており、何らかの災厄を外部に転嫁する呪術的行為である可能性が高い。

 興味深いことに、調査チーム三名のうち二名が、帰京後に原因不明の発熱を経験した。これが偶然か否かは判断できないが、記録として付記しておく。

【以下、詳細な調査データが続くが省略】