灯之村発熱事件 記録集

【資料5-D】医学論文(症例報告)────

 出典:○○医学会雑誌 第127巻第10号(2025年10月)
 論文名:「○○県山間部訪問後に発症した原因不明発熱症候群の検討」
 著者:○○大学医学部附属病院 感染症内科

【抄録】

【背景】2025年8月下旬より、○○県灯之村を訪問した観光客が帰宅後に発熱を呈する事例が相次いで報告されている。本稿では、当院を受診した症例について検討を行った。

【症例】当院を受診した15例(男性7例、女性8例、年齢23〜72歳、平均46.3歳)を対象とした。全例が灯之村訪問歴を有し、帰宅後1〜3日(平均1.7日)で発症していた。

【臨床所見】
 ・体温:37.8〜39.2度(平均38.4度)
 ・主訴:発熱(15例)、倦怠感(15例)、頭痛(8例)、関節痛(5例)
 ・持続期間:3〜7日(平均4.3日)

【検査所見】
 ・白血球数:正常範囲内(14例)、軽度上昇(1例)
 ・CRP:軽度上昇(9例)、正常範囲内(6例)
 ・プロカルシトニン:全例正常範囲内
 ・各種ウイルス検査(インフルエンザ、COVID-19、EBV、CMV等):全例陰性
 ・細菌培養:全例陰性
 ・画像検査:特記すべき異常なし

【転帰】
 全例が対症療法のみで軽快した。重症化例、死亡例はなかった。

【考察】
 本症例群は、特定の地域訪問後に集団発生した原因不明の発熱症候群である。感染症、環境要因、中毒などの既知の原因は除外された。

 興味深いことに、患者全員が「村独自の挨拶を受けた」と報告している。この挨拶は、村人が観光客に対して両手を差し出す動作であり、民俗学的には「厄渡し」に類似するとの指摘がある。

 もちろん、挨拶と発熱の因果関係を医学的に説明することは困難である。心理的要因(ノセボ効果)の関与も否定できないが、発熱や炎症マーカーの上昇を説明するには不十分である。

 本症候群の原因究明には、さらなる疫学調査および基礎研究が必要である。

【結語】
 灯之村訪問後に発症する原因不明発熱症候群について報告した。原因は特定されておらず、今後の調査が待たれる。