ゲームがしたいだけなのに…!

 告白、目玉グミ、悠貴の号泣、色々なことが一気に起こった。

 ──なんか、どっと疲れた……。

 侑は大きく息を吐いて、脱力してベンチに凭れかって空を仰いだ。
 でもふと駆が心配になった。自分がこれだけ疲労を感じているなら、病み上がりの駆はもっと疲れているはずだ。

「どう? 帰れそう? 元々、家まで送っていくつもりだったけど……今日はバイトないからさ」
 侑は、駆に手を差し出した。駆は躊躇いながらもその手を取った。侑はしっかり手を握り、駆がベンチから立ち上がるのを助けた。
「……じゃあ、ウチ来る?」
 駆が言った。
「い、家?」
「……ゲーム……しよう。メルダの伝説、まだ持ってるから」
「……うん」
 少し日が長くなった公園を、並んで歩く。いつもの、見慣れてはいたけれど、通り過ぎるだけの景色を、二人でゆっくりと眺めながら——。

「走るのも楽しかったけど、こうして歩いて帰るのもいいな」
 侑は、風に揺れる木の葉を見上げながら言った。
「うん。そうだね」
「これからも、こうして歩いて帰ろう」
 返事の代わりに、ちょん、と侑の手の甲に何かが触れた。駆は真っ赤になった顔のまま正面を向いている。もう一度、何かを促すように侑の手の甲に二回、トントンと駆の指先が触れた。
 侑はほんの少しだけ、その指先に触れて、絡めた。