虎倉井ブリーズワールドの思い出を募集しています

 虎倉井ブリーズワールド元スタッフのAです。
 新たな情報を入手しましたので共有したいと思います。まずは内容をご確認ください。


「虎倉井ブリーズワールド建設に伴う土地使用に関する特別合意書」

 権利者:〇〇〇〇興業(以下「甲」)という)と地権者:鬼虎(以下「乙」という)は、指定地における由上園地建設および運営に関し、以下の通り契約を締結する。
 
 第1条(土地の占有)
 乙は、甲に対し、本件土地の使用を許諾する。ただし、乙の居住する地下空間使用の権利は、引き続き乙が保持するものとする。

 第2条(建設の対価)
 甲は、本件土地の利用対価として、貨幣に代わり、乙に対して以下の条件を認めるものとする。
 1・遊園地開業後、甲は乙が遊園地内を自由に行動する権利を妨げてはならない。
 2・遊園地開業後、乙の行動によって「行方不明者」が発生した場合、甲はそれを黙認しなければならない。

 第3条(遊園地の設計)
 1:甲は、乙が遊園地内を自由に行動するための器を提供しなければならない。また器の名称は乙の名前と近しいものでなくてはならない。
 2:乙が居住する地下空間と遊園地とを結ぶ通路を、園内に設置しなければならない。

 第4条(乙との接触について)
 遊園地開業後、乙と接触できる人間は遊園地の管理責任者のみとする。他の誰にも乙の存在を知られてはならない。


 第5条(契約の持続性)
 本契約は、乙が十分な「行方不明者」を確保出来ないと判断した場合、乙側から一方的に破棄することができる。その結果発生した人命を含む損害について、甲は一切の意義を申し立てないものとする。

 以降も細かい、奇妙な条項が続いている。


 これは虎倉井ブリーズワールドがオープンしてから数年後に、社内の一部で出回っていた怪文書の写しだそうです。

 この文章を保管していた元社員の田中さん(仮名)はすでに亡くなっていましたが、その奥様がこの文章をご提供してくださると同時に、当時の状況についてお話してくださいました。この怪文書が出回った際、会社側は回収に躍起になっていたそうで、当時労働組合の活動に参加していた田中さんは、会社との交渉材料に使えないかと考え、この怪文書を回収し、その写しを保管していたそうです。

 この文章は当初、虎倉井ブリーズワールド建設時に、土地所有者との間で交わされた契約書であると噂されていました。しかし一般的な契約書とは、内容があまりにも剥離している。契約者の乙はとても人名とは思えぬ名前だし、乙に関する不可解な条項が多い。そのためこれは、何者かによる悪戯だろうと判断され、怪文書という扱いになった。怪文書ごときに、どうして会社側は回収に躍起になっているのか、田中さんは疑問に思ったそうですが、いずれにせよ、会社側との交渉に使えそうな代物ではありません。

 それでも田中さんは、この怪文書の写しを自宅で保管し続けていました。というのも以前、虎倉井ブリーズワールドの建設現場で働いていた田中さんの友人が、工事が終了した途端に、逃げるように会社を辞めたという出来事があったからだそうです。最後に会った時友人は田中さんに、「詳しいことは言えないが、現場でとても恐ろしいものを見た」と、怯えた様子でそう言いました。友人は豪快で怖いもの知らずな性格だっただけに、田中さんにとって衝撃的な出来事だったそうです。

 もしかしたらあれは単なる怪文書ではなく、本当にああいう内容の契約だったのではないか? 友人が建設現場で見たという恐ろしいものと何か関係があるのではないか? そう思うと、単なる怪文書と断じて、処分することは出来なかったそうです。田中さんは残念ながら、半年前に病気で亡くなられてしまいました。奥様が遺品整理を進める中でこの怪文書の写しを見つけ、扱いをどうする悩んでいたところに、虎倉井ブリーズワールドで起きた一連の事件について調べている我々から連絡が届き、こ提供してくださったという次第です。

 私も平時にこの契約書を見ていたら、単なる怪文書だと鼻で笑っていたと思います。ですが調査の中で、虎倉井ブリーズワールドに関する様々な異常を知った今、これが単なる怪文書には見えない。当時、会社側が回収に躍起になっていたのも、この内容が真実だからこそではないでしょうか?

 今回共有した情報が、調査の一助になりましたら幸いです。
 また何か新しい情報が入りましたら、ご連絡いたします。