虎倉井ブリーズワールドの思い出を募集しています

 はじめまして。風祭映像企画代表の風祭(かざまつり)竜也(たつや)と申します。

 弊社ではこれまで、「虎倉井ブリーズワールドの記憶を残す会」様からのご依頼により、「虎倉井ブリーズワールドメモリープロジェクト」を実施してまいりました。プロジェクトへ参加してくださった皆さまにおかれましては、先日の旧虎倉井ブリーズワールドに関連する新聞やテレビでの報道に、大変驚かれていることかと存じます。

 この件につきまして、風祭竜也および虎倉井ブリーズワールドの記憶を残す会より、皆さまにお詫びをしなければなりません。
 今回、旧虎倉井ブリーズワールドに警察の捜査が入ったのは、我々が事件に関する情報提供を行ったことがきっかけでした。それは偶然そうなったわけではなく、初めから意図していたことでした。それこそが「虎倉井ブリーズワールドメモリープロジェクト」の真の目的だったのです。

 経緯について、順を追って説明してまいります。

 まず始めに「虎倉井ブリーズワールドの記憶を残す会」とは何なのかについてお話しなければいけません。「虎倉井ブリーズワールドの記憶を残す会」のメンバーは、かつて虎倉井ブリーズワールドで行方不明となった幼い子供の、被害者家族が中心となっております。言い換えるならばこれは被害者の会なのです。今回プロジェクトを進行させて頂いた風祭映像企画の代表である私、風祭竜也も「虎倉井ブリーズワールドの記憶を残す会」のメンバーの一人です。当時7歳だった私の弟も、1998年に虎倉井ブリーズワールドで行方不明となっています。弟との再会を果たすことが出来ぬまま、両親は他界しました。

 次に、「虎倉井ブリーズワールドメモリープロジェクト」について説明していきたいと思います。表向きは、虎倉井ブリーズワールドの記憶を後世に伝えるために、皆さまから広く、当時の思い出を記録した映像や写真、エピソードなどを募集するという企画でしたが、真の狙いは、皆さまから提供していただいた当時の映像を検証し、子供たちの行方不明事件の手掛かりを掴むことにありました。

 我々はかねてから、子供たちはかねてより、虎倉井ブリーズワールドの関係者が子供たちの行方不明に関係していると考えていました。しかし、手元にある情報だけでは調査にも限界がある。そこで別の名目で広く、映像や情報を集めることを思いついたのです。
真相を明らかにしたいという思いがあったとはいえ、皆さまを騙していたことに変わりはありません。当時の楽しい思い出を、善意で送ってくださった皆さまの思いを、踏みにじる形になってしまいました。心よりお詫び申し上げます。この件につきましては今後、どのような罰も受け入れる所存です。

 ここからは、「虎倉井ブリーズワールドメモリープロジェクト」の成果についてお話していきたいと思います。

 皆さまからお送りいただいた映像を調べていく中で、いくつかのビデオに、行方不明となった子供の姿が偶然映り込んでいました。家族と逸れて迷子になった後、子供たちは高確率でキトラくんの着ぐるみと出会い、風船を貰ったり、手を繋いで一緒に歩いたりしている。しかし奇妙なことに、キトラくんの着ぐるみ、すなわち虎倉井ブリーズワールドのスタッフと接触しているにも関わらず、迷子の子供は発見されず、そのまま行方不明になっている。このことから我々は一連の行方不明を、このキトラくんの着ぐるみを着た人物による、誘拐事件であると考えるようになりました。

 同時期には、思い出のエピソードの応募フォームを通して、当時虎倉井ブリーズワールドに勤務していた複数の関係者の方から、様々な情報提供が寄せられるようになりました。子供たちの行方不明に疑念を抱いていたのは、我々被害者家族だけではなかった。当時のスタッフにとってもやはりあれは、引っ掛かりを覚える出来事だったのです。彼らもまた、真相を明らかにしたいと願っていました。

 当時のスタッフからの情報によると、本来園内で活動するキトラくんの着ぐるみは二体だけのはずなのに、未知の三体目が暗躍していた可能性があったようです。実際、ホームビデオや防犯カメラにも、キトラくんが園内に同時に三体存在していたことを示す映像が残っています。

 もう一点注目した情報が、園内での子供の迷子や行方不明に対する園長の不適切な態度と、園内に園長しか入れない秘密のエリアがあるという噂についてです。秘密のエリアはタイガーフォレストに存在する可能性が高く、園長は度々そこに出入りしていたと思われる。

 タイガーフォレストに秘密のエリアがあるとすれば、一つの仮説が生まれます。ご提供いただいたホームビデオの映像および、防犯カメラ映像に、2001年6月3日の午前11時7分ごろに、赤いキャップの男の子がキトラくんと一緒に、タイガーフォレストのバックヤードに入っていく姿が映っていますが、赤いキャップの男の子はその後、行方不明となっている。もしかしたら赤いキャップの男の子をはじめ、行方不明になった子供たちは皆、タイガーフォレストにある秘密のエリアに連れていかれたのではないでしょうか? そう仮定すると、子供たちの行方不明には園長が深く関与していることになります。そもそも外部の人間がキトラくんの着ぐるみを着て暗躍することは難しいでしょうし、園長本人ないしは、共犯者がキトラくんに成りすまし、子供たちを誘拐していたと考えれば色々と辻褄が合います。

 我々は情報提供してくださった当時のスタッフの方々に正体を明かし、正式に協力を依頼。当時迷子センターの担当だったスタッフさんからは、迷子の情報が記された日報の写しもご提供いただきました。

 この時点でかなりの情報が集まりました。今が行動を起こすタイミングだと判断し、我々は警察に情報提供をし、現在は廃墟となっている旧虎倉井ブリーズワールドを捜査してもらえるように働きかけました。

 25年以上も前の出来事ですし、本来であればこれだけ迅速に動いてもらうことは難しかったと思います。詳細はお伝えできませんが、あれから長い年月が経ち、被害者家族の中には現在、影響力のある地位にある方も少なくはありません。真相を明らかにするために、使えるものは何でも使う。私を含め、「虎倉井ブリーズワールドの記憶を残す会」のメンバーの誰もが、強い覚悟の元に計画に参加しているのです。

 以上の経緯によって、旧虎倉井ブリーズワールドに警察の捜査が入り、先の報道へと繋がったというわけです。

 我々の推測通り、タイガーフォレストには実際に秘密のエリア――地下空間が存在していました。そしてそこで、大量の子供の人骨が発見された。遺体の身元はまだ判明していませんが、我々の家族に間違いないでしょう。皆、覚悟はしていましたが、それでも実際に遺体が発見されると、その衝撃の大きさは筆舌に尽くしがたい。私自身もまだ大きな混乱の中にいます。

 しかしまだ全ての真相が明らかになったわけではありません。どうして子供たちは誘拐されなければならなかったのか。その犯人は園長だったのか。骨が見つかった祭壇のような場所は何だったのか。まだ多くの謎が残されています。

 我々「虎倉井ブリーズワールドの記憶を残す会」では今後も引き続き、真相究明のために情報収集を続けていく予定です。「虎倉井ブリーズワールドメモリープロジェクト」用の応募フォームについてもそのまま残しますので、どんなに些細なことでも構いません。何か事件に関して気づいたことがありましたら、ぜひ応募フォームまで情報をお寄せください。

 最後に「虎倉井ブリーズワールドメモリープロジェクト」にご応募くださった皆さまには、多大なご迷惑をおかけしてしまったことを、重ねてお詫び申し上げます。

 風祭映像企画代表 風祭竜也