烈火の鬼神〜凍てつく人形の花嫁に愛をそそぐ〜

その役割を担っている鬼神はあやかしの中で最も頭脳と異能の力に優れていて、同じ鬼族の中でも気性の荒いとされている。

現在、あやかしの長に君臨する鬼神は雪華祭以外ではあまり姿を現さず、妙な噂も多い。一部では帝を裏切り、裏社会との繋がりがあるとされていた。

常に仮面で素顔を隠し、本名すら世間に知られていない。何年生きているのか、どこに住んでいるのか、帝でさえ知らない謎めいたあやかしなのだ。

異能に優れている鬼神だが、国をおさめる役割があるため、魔物討伐には積極的ではない。もちろん、人間の祓い屋で手が追えない場合は自ら討伐に赴くこともある。

(高貴なる存在の鬼神様はなぜ、今になって私のことを雪華祭に招待しようとお考えになったのか。何か理由があるはず。けど、それは一体…)

一度も顔を合わせたことのない鬼神がどうして病弱とされている真知を雪華祭に招待したのか。

その謎は解けないまま大晦日を迎える。