烈火の鬼神〜凍てつく人形の花嫁に愛をそそぐ〜

「言ったはずだ。君の哀しみも辛い気持ちもそして檻に閉ざされた過去を、その全てをこの焔が受け止めると。あの日、俺は全てを受け止め、君を愛すると決めた」

「こんな無能の人形をどうして愛すなどと…。私になど、焔様が思うような価値はありません」

悲痛な声をあげて流れる涙を指で拭った。目を開けると穏やかな表情で微笑む焔と目が合う。

「君は無能でも価値のない存在でもない。式を通して見てきた。ずっと苦しみに耐えて、大切な妹を守ってきた強い心の持ち主だ」

「もったいないお言葉…。焔様、私…わたしは…」

「もう夜も遅い。部屋に戻り、ともに休もう真知。…真知?あ、ふふ。おやすみ」

焔の腕の中で安心しきった表情で眠る真知は苦しみから解放され、心に小さなが灯火が光る。