②卵黄にグラニュー糖を二十五グラム、バニラビーンズペーストを入れて、空気を含ませるように混ぜる。
「卵黄は、湯せんしながら混ぜるのがポイントだよ」
湯せんをするためのお湯を電気ポットから注いで、グラニュー糖とバニラビーンズペーストを加えた卵黄のボウルをお湯の入ったボウルに浸ける。
さっきと同じように、洗った泡だて器を左右に動かす。
じゃりじゃりした砂糖がボウルに擦れる感覚は、やはり砂のようだ。
「あ、そうじゃなくて。生クリームと違って、空気を含ませながら混ぜないといけないの。だから、ボウルを斜めにして、下から掬い上げて円を描くように混ぜてね」
「わかった。空気を含ませるように、円を描くような感じか」
言われただけだと、あまりピンとこない。
「やって見せてあげる」
僕の思考をくみ取ったかのように、僕の手から泡だて器を奪い取って、斜めにしたボウルの底から卵液を掬い上げ、円を描くように、尚且つ早く泡立てている。
僕の手元に泡だて器が帰ってくると、砂糖のじゃりじゃり感がなくなっていることに気が付いた。
湯せんをすると、砂糖が溶けるのか。だから、湯せんを……。
「湯せんは絶対してね。卵黄は冷たいと泡立ちづらいし、温度を均一に保つことできれいに泡立てることができるから」
飛んだ見当違いなことを思っていた。
口に出さなくてよかった。知ったかぶりで間違えることほど恥ずかしいことはない。
「混ぜていくと、白っぽく……というか、カスタードクリームみたいな色になるから。それが目安かな」
しっかりオレンジを主張しているこの卵黄が、空気を含ませるように混ぜるだけで、カスタードクリームのような色になるのだろうか。
半信半疑で頷きながら、僕は咲結さんの真似をして泡立て続ける。
十分ほど泡立てていると、確かに全体が初めに比べて白っぽく、カスタードクリームのような色合いになってきた。
「泡だて器を持ち上げてみて」
「うん、わかった」
泡だて器をまっすぐ持ち上げてみると、生地がとろとろ落ちていく。
「よく見ると、落ちる生地が細いリボン状になってるでしょ?」
確かに、言われてみれば。すぐに周りに溶け込んでしまうけど、生地の上に生地が上下を描いて、リボン状になって落ちている。
「なってる。うん、なってるわ」
「うん、うん。それで、卵黄の生地は完成だよ」
「卵黄は、湯せんしながら混ぜるのがポイントだよ」
湯せんをするためのお湯を電気ポットから注いで、グラニュー糖とバニラビーンズペーストを加えた卵黄のボウルをお湯の入ったボウルに浸ける。
さっきと同じように、洗った泡だて器を左右に動かす。
じゃりじゃりした砂糖がボウルに擦れる感覚は、やはり砂のようだ。
「あ、そうじゃなくて。生クリームと違って、空気を含ませながら混ぜないといけないの。だから、ボウルを斜めにして、下から掬い上げて円を描くように混ぜてね」
「わかった。空気を含ませるように、円を描くような感じか」
言われただけだと、あまりピンとこない。
「やって見せてあげる」
僕の思考をくみ取ったかのように、僕の手から泡だて器を奪い取って、斜めにしたボウルの底から卵液を掬い上げ、円を描くように、尚且つ早く泡立てている。
僕の手元に泡だて器が帰ってくると、砂糖のじゃりじゃり感がなくなっていることに気が付いた。
湯せんをすると、砂糖が溶けるのか。だから、湯せんを……。
「湯せんは絶対してね。卵黄は冷たいと泡立ちづらいし、温度を均一に保つことできれいに泡立てることができるから」
飛んだ見当違いなことを思っていた。
口に出さなくてよかった。知ったかぶりで間違えることほど恥ずかしいことはない。
「混ぜていくと、白っぽく……というか、カスタードクリームみたいな色になるから。それが目安かな」
しっかりオレンジを主張しているこの卵黄が、空気を含ませるように混ぜるだけで、カスタードクリームのような色になるのだろうか。
半信半疑で頷きながら、僕は咲結さんの真似をして泡立て続ける。
十分ほど泡立てていると、確かに全体が初めに比べて白っぽく、カスタードクリームのような色合いになってきた。
「泡だて器を持ち上げてみて」
「うん、わかった」
泡だて器をまっすぐ持ち上げてみると、生地がとろとろ落ちていく。
「よく見ると、落ちる生地が細いリボン状になってるでしょ?」
確かに、言われてみれば。すぐに周りに溶け込んでしまうけど、生地の上に生地が上下を描いて、リボン状になって落ちている。
「なってる。うん、なってるわ」
「うん、うん。それで、卵黄の生地は完成だよ」



