真っ白なガーベラのような君へ

・ラム酒のアルコールを飛ばしておく

 ダークラム、と書かれた大きな瓶をシンク下の棚から取り出す。一リットルはありそうな瓶の中は、もう半分になっていた。
「ラム酒とか、オレンジキュラソーとか、アルコールを含むものを入れるときは絶対に加熱して、アルコールを飛ばしてね。そうじゃないと、お酒のアイスになっちゃうから」
 フライパンに直接ラム酒を計り入れて、火にかける。
「換気扇も絶対回してね。忘れると、頭痛くなるくらいラム酒のにおいで部屋が充満するから」
 言われた通り換気扇を回して、フライパンの上を泳ぐラム酒がどうなるかを観察する。
 お酒のアルコールは火にかけるとアルコールのない水分になるなんて、知らなかった。
「沸騰したら、飛んでるから。火は止めて大丈夫だよ」
 沸騰させたフライパンの中身に、驚くような変化はなかった。強いて言えば、量が減って見た感覚では四十グラムが十グラムまで減ったことが一番の変化だった。