⑥⑤と同様に手前に向かって巻き、巻いてきたものを奥に移動させる。
奥から、フライ返しをすでにできあがった卵焼きを立てるように手首を曲げる。
これが、なかなかうまくいかない。真ん中がくびれたり、斜めに曲がりながら巻かれてきたり。なんで、咲結さんはあんなに簡単そうにできるんだろう。
「なんか、すみません」
「なにが? 初々しくていいんじゃない?」
二巻き目を巻き終えた、ボロボロの卵焼きは、咲結さんが綺麗に巻いてくれた一巻き目の余韻なんてなくて。うまく連れてこられなかった卵の残骸がフライパンのいたるところに残っている。
「ほら、まだ一回分あるから。落ち込むな、少年」
そう、励ますように、僕の背をとんとん、と優しく叩いた。
奥から、フライ返しをすでにできあがった卵焼きを立てるように手首を曲げる。
これが、なかなかうまくいかない。真ん中がくびれたり、斜めに曲がりながら巻かれてきたり。なんで、咲結さんはあんなに簡単そうにできるんだろう。
「なんか、すみません」
「なにが? 初々しくていいんじゃない?」
二巻き目を巻き終えた、ボロボロの卵焼きは、咲結さんが綺麗に巻いてくれた一巻き目の余韻なんてなくて。うまく連れてこられなかった卵の残骸がフライパンのいたるところに残っている。
「ほら、まだ一回分あるから。落ち込むな、少年」
そう、励ますように、僕の背をとんとん、と優しく叩いた。



