その様子を、モニターで見守っていた兄が静かに頷き、小さく呟いた。
「綾乃、いい人と出会ったな」
「うん」
「……『いつか、俺よりもカッコいい王子様が綾乃のことを迎えに来るよ』」
「え?」
「兄ちゃんが言った通りだっただろ?」
兄の言葉が蘇る。
——「強くて優しい王子様だよ。それまでは兄ちゃんが守るから」
テレビの中の彼は、黒いスーツにサングラス。まるで悪役みたいだけど、誰よりも優しくて、誰よりも強い。本当に、ライダーみたいだ。ヒーローみたいな王子様。
「……うん。お兄ちゃんの言う通りだった」
肩に置かれた兄の手を握りながら、わたしは画面の中の彼を見つめた。
「ありがとう、龍介さん……」
わたしを守ってくれる、格好よくて強い王子様。全てを諦めかけていたわたしに、光がある場所を教えてくれた人。「幸せがあるよ」と、「幸せになろうよ」と手をとってくれた人に。
龍介さんはゆっくりとサングラスを取って、テーブルに置くと、立ち上がった。わたしがいつも見てきた龍介さんの姿がそこにあった。優しくて力強い瞳が真っ直ぐ前を見据える。
『僕は……僕たちは、夢や愛、幸せをテーマに、それらを皆さんに伝えたくて活動しています。だから、自分自身も夢と希望を胸に、たった一人の愛する女性と幸せになろうと思います。これからも、Legacyとして、LegacyのRYUとして精進してまいりますので、どうかよろしくお願いいたします』
そう締めくくって、龍介さんは深く、深く頭を下げた。
「綾乃」
昔と同じ、優しく穏やかな声が耳に届く。
「検見川の浜に戻りな。前に付き合っていた人には、ちゃんとお別れを言っておいで。兄ちゃん、もう大丈夫だから。自分のためにも、綾乃のためにも頑張るから。幸せになるんだぞ」
「うん」
王子様。本当にあなたは、わたしの王子様。苦しい時も、悲しい時も必ずわたしを助けてくれる。そして幸せのその先に連れて行ってくれる。
わたしは、シンデレラみたいに夢を持ち続けていたわけじゃない。信じ続けていたわけじゃない。でも、あなたが綺麗だと言ってくれるなら、綺麗になってみせる。あなたが笑うから、わたしは差し出された手を取って、前を見る。
少しずつでもいい。小さな一歩でもいい。わたしは、あなたと幸せになるための道を進む。もう迷わない。
「綾乃、いい人と出会ったな」
「うん」
「……『いつか、俺よりもカッコいい王子様が綾乃のことを迎えに来るよ』」
「え?」
「兄ちゃんが言った通りだっただろ?」
兄の言葉が蘇る。
——「強くて優しい王子様だよ。それまでは兄ちゃんが守るから」
テレビの中の彼は、黒いスーツにサングラス。まるで悪役みたいだけど、誰よりも優しくて、誰よりも強い。本当に、ライダーみたいだ。ヒーローみたいな王子様。
「……うん。お兄ちゃんの言う通りだった」
肩に置かれた兄の手を握りながら、わたしは画面の中の彼を見つめた。
「ありがとう、龍介さん……」
わたしを守ってくれる、格好よくて強い王子様。全てを諦めかけていたわたしに、光がある場所を教えてくれた人。「幸せがあるよ」と、「幸せになろうよ」と手をとってくれた人に。
龍介さんはゆっくりとサングラスを取って、テーブルに置くと、立ち上がった。わたしがいつも見てきた龍介さんの姿がそこにあった。優しくて力強い瞳が真っ直ぐ前を見据える。
『僕は……僕たちは、夢や愛、幸せをテーマに、それらを皆さんに伝えたくて活動しています。だから、自分自身も夢と希望を胸に、たった一人の愛する女性と幸せになろうと思います。これからも、Legacyとして、LegacyのRYUとして精進してまいりますので、どうかよろしくお願いいたします』
そう締めくくって、龍介さんは深く、深く頭を下げた。
「綾乃」
昔と同じ、優しく穏やかな声が耳に届く。
「検見川の浜に戻りな。前に付き合っていた人には、ちゃんとお別れを言っておいで。兄ちゃん、もう大丈夫だから。自分のためにも、綾乃のためにも頑張るから。幸せになるんだぞ」
「うん」
王子様。本当にあなたは、わたしの王子様。苦しい時も、悲しい時も必ずわたしを助けてくれる。そして幸せのその先に連れて行ってくれる。
わたしは、シンデレラみたいに夢を持ち続けていたわけじゃない。信じ続けていたわけじゃない。でも、あなたが綺麗だと言ってくれるなら、綺麗になってみせる。あなたが笑うから、わたしは差し出された手を取って、前を見る。
少しずつでもいい。小さな一歩でもいい。わたしは、あなたと幸せになるための道を進む。もう迷わない。


