午前零時、籠にいられない私は裸足で舞う

 散歩にて庭の景色を見ていると、私が承曜と出会い後宮に来てから半年が経っていたことに気づいた。


「そういえば、和心がここに来て半年が経つな。」

「はい。ここに来てから、いろんなことがありました。」


 彼も同じようなことを考えていたらしい。

 ここでの日々が鮮明に思い浮かぶ。

 どんなに苦しくても辛くても、今が幸せだからそれでいいだろう。


「和心。我は準備が出来次第、和心を皇后として国民に披露する。」

「はい…。」


 頷くも、心のどこかでは納得していなかった。


「なんで私なのか…みたいなのを思っただろう。」

「え?」


 もしかして承曜は、


「読心術が使えるのですか?」

「プフッ…そんなわけないだろう。ここ最近で和心の考えていることが分かってきただけだ。」


 そうやって自慢気に言う承曜に思わず笑みが零れる。


「和心は我が一目見た瞬間に惚れた人だ。惚れたのなら和心の出自も過去も我は永遠に愛すると誓う。」


 さっきの仕事を放りだしたり自慢気な顔から一変。

 大人の男の人のような顔になった。


「披露目の日も無理して皇后のように振る舞わなくていい。ただ、我の隣で妻として傍にいてくれ。」


 あぁ、私この人のこと愛し始めている。

 こんなに私のような人間を大切にしてくる。

 心からありがとうって言いたい。

 まだ私は自分の気持ちを自覚したばかりだから、どうすればいいか分からないけどいつか好きだって言わせてね。


「…はいっ。」


 私は承曜のお願いに今度こそ疑念を抱かず、元気いっぱいの笑みで頷いた。