午前零時、籠にいられない私は裸足で舞う

 目を閉じて深く息を吸う。

 知らざぁ言って魅せましょう。

 私の人生を舞で。


「なんて、無理してないって言ったけどやっぱり怖いかな。でもこれが、どんな人間にも共通する一つなのかも。」


 最初は軽く拙い足取りでステップを舞う。

 それはまるで命を授かったばかりの赤子のよう。

 そして徐々に安定した足取りと心からの楽しみを浮かべて舞う。

 それはまるで無邪気にそして幸せに暮らしている子供のよう。

 だけども舞は激しく、見るだけでも息苦しいものに突如変化する。

 それはまるで、なにかに怯えて逃げているよう。

 だけど、再び命が芽吹いたように華やかな舞になる。

 それはまるで、まだ生きていたいと言っているかのように。

 何も疑わなくていい。

 何も恨まなくていい。

 ただ、使者がいつか理解できるのを祈る。


「生い立ちや出自はこれから先のほんの少しの注釈それだけです。」


 静かに舞を止めて使者に向けて言う。