拙いながらも話をしようとする裕司と、それをどこか
心地よく感じている美嘉。
二人はとても順調そうに見えた。
桜の季節とはいえ夜になると少し肌寒く、
河川敷はゆるやかな風がとめどなく吹いていた。
ブラウス一枚で来てしまった美嘉に対し、着込んできた裕司はみるからに快適そうで体をごろんと伸ばしていた。
「寒すぎない、ここ」
美嘉が震えて縮こまっていると、これ着ていいよ、
と慣れた手つきで上着を差し出す祐司。
あらためて美嘉は男の人の頼もしさや暖かさを感じる。
この人となら。ずっと一緒にいたいと思える。
こんなに安心できる人は、裕司しかいない。
本気でそう思ったのだ。
美嘉が帰しに乗る地下鉄まで送るというので、それまでの大通りを、美嘉はなるべくゆっくり歩く。
この時間が1分でも長く続くように。
先程から、裕司が話しかけ、美嘉がそれに対し応えたり笑いかけるような展開が増え、裕司は少々きまづそうにしていた。美嘉には、自分から話題を振ったり、笑わせようという考えがなかったのだ。
なぜなら、モテテクや漫画には、女の子側から積極的にいく描写などなかったから。
きまづさを安心感と捉え、心地よく感じてしまっていたから。
…もしかしたら、二度とこうして会えないかもしれない
美嘉はなんとなくそう感じていた。
心地よく感じている美嘉。
二人はとても順調そうに見えた。
桜の季節とはいえ夜になると少し肌寒く、
河川敷はゆるやかな風がとめどなく吹いていた。
ブラウス一枚で来てしまった美嘉に対し、着込んできた裕司はみるからに快適そうで体をごろんと伸ばしていた。
「寒すぎない、ここ」
美嘉が震えて縮こまっていると、これ着ていいよ、
と慣れた手つきで上着を差し出す祐司。
あらためて美嘉は男の人の頼もしさや暖かさを感じる。
この人となら。ずっと一緒にいたいと思える。
こんなに安心できる人は、裕司しかいない。
本気でそう思ったのだ。
美嘉が帰しに乗る地下鉄まで送るというので、それまでの大通りを、美嘉はなるべくゆっくり歩く。
この時間が1分でも長く続くように。
先程から、裕司が話しかけ、美嘉がそれに対し応えたり笑いかけるような展開が増え、裕司は少々きまづそうにしていた。美嘉には、自分から話題を振ったり、笑わせようという考えがなかったのだ。
なぜなら、モテテクや漫画には、女の子側から積極的にいく描写などなかったから。
きまづさを安心感と捉え、心地よく感じてしまっていたから。
…もしかしたら、二度とこうして会えないかもしれない
美嘉はなんとなくそう感じていた。
