三等級の娘

◯第二章

ついに美嘉と祐司が初対面をする日が来た。
桜が有名な大通りで待っていると、裕司から
「もう近くにいる」というメッセージが送られてくる。
しかしそこら中で沢山の外国人観光客やカップルで溢れており、お互いを見つけるのに苦労してしまった。
美嘉はそれらしい人を何回か見つけたが、
何と声をかけていいのか分からないのと気恥ずかしいので勇気が出なかったのだ。

すると、前方から男の子が確信したような顔をして近づいてきた。
その顔を見るなり美嘉はびっくりし身構えてしまった。話は聞いていたが、予想を超えるほど裕司はは整っていたからだ。
美男子と話したことがないどころか、男子とまともに話した経験のない美嘉にはシュミレーションなど全く無意味で、今までメッセージで交わしてきたことなどなかったかのようだった。
「行こう」
という一言で2人は歩き出す。
ざわざわとした賑やかな街並みは逆に無言の二人には好都合だった。

川辺まで歩いて行くと、会話のない中でかえって景色を見る余裕が生まれた。
夜の空に桜が敷き詰められており、見上げると絨毯のようだな、とぼんやりと考える。

河川敷に腰を下ろした二人は、何気ない会話を繰り広げた。
裕司がする会話の多くは優が学校でどれだけやらかしているのかという話や、
美嘉の通う高校にいる友人の話など。
それらを面白おかしく話す裕司に、美嘉は幾度となく吹き出すのだった。