スレチガイレッドスレッド

「俺さ」
ゆうごが、ようやく口を開く。
「振られたって、思ってた」
苦笑い。
「でも、守るためだったって聞いて」
視線を上げて、
まっすぐ、ゆきのを見る。
「嬉しかった」
ゆきのの目に、
涙が溜まる。
「でも」
続ける。
「それでも、俺は」
一歩、近づいた。
近づきすぎない。
逃げられる距離。
「好きだ」
はっきりと。
逃げない声で。
「もう一回、ちゃんと好きでいたい」
「守られるんじゃなくて」
「一緒に、立ちたい」
沈黙。
長い、長い数秒。
ゆきのは、
袖で涙を拭いた。
「……ずるい」
そう言って、
小さく笑った。
「そんなふうに言われたら」
「逃げられないじゃん」
顔を上げる。
「私も……好き」
震えた声。
でも、
確かな言葉。
「ずっと」
夕焼けが、
二人を包む。
ゆうごは、
そっと手を伸ばした。
触れる前に、
一瞬、止まる。
ゆきのが、
小さく頷いた。
その瞬間、
二人の距離が、
静かに消えた。
言葉よりも、
長い沈黙が、
すべてを語っていた