「お前さ」
りんたろうは、正面を見る。
「優しいよな。だから、待つ」
ゆうごの喉が鳴る。
「相手が落ち着くまで、とか。 タイミングが来るまで、とか」
一つ、息を吸う。
「でもな」
ここで、初めて視線を向けた。
「それ、守ってるつもりで 相手を一人にしてるだけの時、ある」
胸に、鈍い痛み。
「……分かってる」
小さな声。
りんたろうは首を振る。
「分かってない」
即答だった。
「分かってたら、もう動いてる」
沈黙。
体育館の外で、誰かが笑う声。
遠い。
「6月20日」
りんたろうは、初めてその日付を口にした。
ゆうごの肩が、びくりと揺れる。
「俺、全部は言わない」
ゆっくりと、言葉を選ぶ。
「でもな。 あの日、悪者になったやつがいる」
一拍。
「それを、 今も一人で背負ってるやつがいる」
ゆうごの目が、赤くなる。
「……それ、誰だよ」
りんたろうは、答えなかった。
りんたろうは、正面を見る。
「優しいよな。だから、待つ」
ゆうごの喉が鳴る。
「相手が落ち着くまで、とか。 タイミングが来るまで、とか」
一つ、息を吸う。
「でもな」
ここで、初めて視線を向けた。
「それ、守ってるつもりで 相手を一人にしてるだけの時、ある」
胸に、鈍い痛み。
「……分かってる」
小さな声。
りんたろうは首を振る。
「分かってない」
即答だった。
「分かってたら、もう動いてる」
沈黙。
体育館の外で、誰かが笑う声。
遠い。
「6月20日」
りんたろうは、初めてその日付を口にした。
ゆうごの肩が、びくりと揺れる。
「俺、全部は言わない」
ゆっくりと、言葉を選ぶ。
「でもな。 あの日、悪者になったやつがいる」
一拍。
「それを、 今も一人で背負ってるやつがいる」
ゆうごの目が、赤くなる。
「……それ、誰だよ」
りんたろうは、答えなかった。
