スレチガイレッドスレッド

友達に囲まれている。
いつも通りの、クラスの中心。
でも、ふとした瞬間。
誰も見ていないところで、表情が落ちる。
一瞬だけ、疲れたみたいな顔。
——あの日も、こんな顔してたんじゃないか。
思い出した。
6月20日。
昼休み。
女子がざわついていた。
ゆきのが、輪の中心にいた。
その輪の外から、ゆうごは見ていた。
声は聞こえなかった。
でも、空気だけは覚えている。
責めるみたいな、
逃がさないみたいな、
息が詰まる空気。
「……あ」
喉が鳴った。
もしかして。
もしかしたら。
自分は、
何も知らないまま、
守られていたのかもしれない。
その夜、布団の中で、
ゆうごは初めてはっきりとそう思った。
6月20日。
あの日は、
終わりの日じゃなかった。
始まりの日だったのかもしれない。