スレチガイレッドスレッド

その日付が、頭から離れなくなった。
6月20日。
カレンダーを見たわけでもないのに、数字だけが何度も浮かぶ。
きっかけは、りんたろうの言葉だった。
——誰かが悪者になることで、誰かを守る。
授業中、黒板の文字を追いながら、ゆうごは別のことを考えていた。
6月20日。
あの日、何をしていた?
思い出そうとすると、変に曖昧だった。
ゆきのと、少し距離ができたのは、確かその少し後。
「……なあ」
昼休み、ゆうごは珍しく自分から声をかけた。
相手はりんたろうだった。
「6月20日ってさ、覚えてる?」
りんたろうの手が、一瞬止まった。
ほんの一瞬。
でも、ゆうごにはそれで十分だった。
「……さあ?」
すぐに返ってきた声は、いつも通りだった。
でも、視線が合わない。
——やっぱり、何かある。
その日の放課後、
ゆうごは何気ないふりをして、ゆきのを目で追っていた。
笑っている。