君の春に別れを——運命が変わったあの日

3.
え?今の人ってもしかしてインフルエンサーの愛衣?
半信半疑で振り向くとやはり視線の先には愛衣らしき人が居た。
後ろ姿からでも分かる。
中学2年の時、話したことがあった。でも、愛衣は中2の9月ぐらいにアメリカへ行くことになって連絡手段も無かったためあれからは話していない。
でも、アメリカに行ったはずの彼女が何故ここにいるのかは不思議だったが怜央に呼ばれた為彼女に背を向けた。

次の日の放課後、愛衣と廊下ですれ違った。
やっぱり、そうだったんだ。
聞きたいことは山ほどあるのにいざ話しかけようと思うと声が滞る。
そんな時、愛衣の隣に居た子が
「颯人?あの有名事務所のアイドル練習生の颯人だよね。」
そう元気よく言われ少し戸惑ったが隣に居た怜央がすぐさま、
「そうそう。よく知ってるね。てか、玲奈だよね?」
そう怜央が言うと玲奈は頷いた。
今、話したばかりの2人だけど怜央と彼女は案外気が合うと思った。
そんなことを考えながら何も愛衣とは話せないまま4人で校門に向かった。

あの時、気づかなければ狂うことも無かった歯車が今回り始めた。